【研修トレンド通信077】
マネジメントは人と人の繋がりがものをいう～改めて考える人間力～

　前回のコラムで、次期リーダー、そして来春入社する新人のサポートとして期待される中堅社員向けの研修が増えているということを書きましたが、依然としてマネジメント層向けの研修も多くあります。ただ、お問い合わせの内容が今までとは少し変わってきたように思います。

　先日もある企業様から管理職向けに研修の一環として講演を考えているというご相談をいただきました。管理職として必要なスキルに関しては今までも研修を実施しており、対象の方々もそれなりに身についているが、管理職としてのスキルと合わせて「人間としての魅力」も必要なのではないか。そのために一人ひとりが人間としての魅力を考えるきっかけになるような講演を実施したいというご相談でした。

　今までの管理職向けの研修では、コーチングやマネジメントに関する具体的な方法論に関してのお問い合わせが多くありました。しかし、今の社会ではそうしたスキルについては関連書籍も個人で参加できるセミナーも多く、企業としてもその点に力を入れてきたこともあり、身についている方が多くなりました。特に大手企業では管理職たるもの、身についていてしかるべき、という状況とも言えるでしょう。その中で、より「よい上司」になるために必要なものとして「人間的な魅力」が改めて要素に挙げられているのです。

　このようなケースにおいて人気なのは、スポーツやビジネスの分野で実際にマネジメントの経験のある方です。人材育成や指導という点に関して、ご自身の経験や、それに基づいた精神的な部分をお話しいただくことも十分ためになるのですが、それよりも実際にマネジメントで成功している方の人柄に触れ、人間的魅力とは何か？ということを考え、気づかせたいという狙いで講師を招聘しています。

　上に立つ人物として成功している方々に共通しているのは、その人についていきたいということを感じさせるような「人間としての魅力」を感じさせているはずです。しかしながら、それは実際に会う機会がなければ、感じることは難しいのではないでしょうか。また、その機会を作るのは個人ではなかなか難しいでしょう。だからこそ、企業としてそのような機会を提供し、個々人の魅力アップのサポートになればという目的で講演会を開催し、それを育成計画の一つとして考えていらっしゃるようです。

　講演依頼.comでは、著名人の講演だけではなく、研修のプログラムもご紹介しております。 改めて「人間」そのものを考えるということも、今の企業運営には必要なのかもしれません。

（2009年10月22日 / 発信：「講演依頼.com」 研修チーム）