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麻野耕司著『THE TEAM 5つの法則』(幻冬舎)

講演依頼.com営業部の富永です。

「話題のビジネス本」第二十四回目は、麻野耕司さん著『THE TEAM 5つの法則』をご紹介します。

麻野耕司著『THE TEAM 5つの法則』(幻冬舎)

麻野さんは2003年に慶応義塾大学法学部を卒業後、株式会社リンク&モチベーションに入社すると2010年に中小ベンチャー企業向け組織人事コンサルティング部門の執行役員に最年少で着任。2016年には国内初の組織改善クラウド「モチベーションクラウド」を立ち上げるなど、気鋭のコンサルタントとして名だたる成長企業の組織変革を手がけられています。

本書はタイトルの通りチーム作りのヒントなどについて書かれているのですが、精神論や経験則ではなく、理論的かつ体系的な「法則」で科学的に解き明かしていくことを目的に5つの章から構成されています。

第1章 「Aim(目標設定)の法則」
第2章 「Boarding(人員選定)の法則」
第3章 「Communication(意思疎通)の法則」
第4章 「Decision(意思決定)の法則」
第5章 「Engagement(共感創造)の法則」

★頭文字をとるとA、B、C、D、Eと覚えやすい工夫がされています。さらに各章は「法則」「具体的事例」「チェックリスト」から構成されているため、時間の無い方でも自分が気になる部分だけ読むことができます。

第1章~第5章までチーム作りをする上で全て重要な要素ではあるのですが、今回は第2章の一部をご紹介します。
より良いチームを作るためには「チームに誰を加えるか(外すか)」というメンバー選考が重要になってきますが、チームには「環境の変化度合い」と「人材の連携度合い」の大・小によって下記4つのタイプがあるとスポーツを例に挙げて麻野さんは述べています。

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①サッカー型
環境の変化「大」 → 刻一刻と変わる相手の動きに合わせて自分たちの動きを変える。
人材の連携「大」 → 自チームの選手と連携をとって同じ時間に一緒に競技する。
【ビジネス例:スマートフォンのアプリ制作チーム】
スマホアプリはランキングが刻一刻と変わる非常に変化の速いビジネス。また、プロダクトマネジャー、デザイナー、エンジニアなどが密に連携し、議論しながら開発を進める必要がある。

②野球型
環境の変化「小」 → 相手選手との体の接触はほぼない。
人材の連携「大」 → 自チームの選手と連携をとって同じ時間に一緒に競技する。
【ビジネス例:飲食業の店舗スタッフ】
店舗の立地や内装が昨日今日でガラッと変わることはないが、キッチンからホール、レジに至るまで一体となることで良いサービスとなる。

③柔道団体戦型
環境の変化「大」 → 刻一刻と変わる相手の動きに合わせて自分たちの動きを変える。
人材の連携「小」 → 相手選手と1vs1の戦い。
【ビジネス例:生命保険の営業チーム】
生命保険の営業では多種多様な顧客に合わせて柔軟に対応しなければならないが、顧客への訪問~契約までは営業パーソンが1人で完結することが多い。

④駅伝型
環境の変化「小」 → 相手選手との体の接触はほぼない。
人材の連携「小」 → 走っているときは自分1人。
【ビジネス例:工場の生産チーム】
中長期的な視点で生産計画が立てられることが多いため、短期的に状況がコロコロ変わることはあまりない。また、「誰がどの工程を担当するのか」が明確なため、隣のスタッフと密にコミュニケーションをとらなくても業務を進めることができる。
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皆さんのチームはどのタイプに当てはまるでしょうか?
4つのタイプに当てはまらないチームもあるかもしれませんが、自分のチームの「環境の変化度合い」と「連携度合い」が大きいか小さいか、一度見直してみると良いかもしれません。

チーム作りにおいて「これさえやればうまくいく!という “絶対解”は無い」と麻野さんはいいます。
本書を最後まで読むと「自分のチームにはどのようなアプローチをすれば良いのか?」まで考え、選択できるようになっているため、チーム作りに悩んでいる方やリーダー、管理職の方はもちろんですが、何かしらのチームに所属する全ての方におすすめの一冊です。

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