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講演依頼.com営業部の土橋です。
「話題のビジネス本」第三十三回目は、三戸政和さん著『営業はいらない』 (SB新書)をご紹介します。
営業はいらない
なかなか衝撃的なタイトルです。
ただこのタイトルの真意は、「営業(という行為)がなくなる」ということ。
今活躍している営業マンが即座に路頭にまようわけではない、それぞれの会社の屋台骨を支えている営業マンという存在が行き場を失うわけではないと加えられています。
なぜ営業はいらなくなるのでしょうか?
それは、テクノロジーに代替されるからです。
例えば、Amazon。スマホの中にそっと現れ、「あなたに必要なモノ」「あなたが好きそうなモノ」をすすめてきます。今までは、各々営業マンが、家族構成や好み、購買状況、消費スパン、季節や天候といった条件を把握しながら提案してきたようなことがテクノロジーによって代替されています。
また、自動車業界の場合、基本的にはディーラーと組み、その営業力で販売をしています。ディーラーの営業マンが「月何台売る伝説の営業マン」など紹介されることも多いが、創業から13年で全米トップに立ったテスラ社は、ディーラーを持っておらず、所謂スーパー営業マンがいない。販売しているすべて電気自動車にソフトウェアを搭載し、「永遠に進化し続けるソフトウェア」「他の追随を許さないビッグデータの蓄積」によって圧倒的な感動体験を通して、熱心なファンを生み出し、セールスの必要性がない状態になっています。
本書では、
- サラリーマンの不幸の根底には「営業」がある
- 世界はもう「営業不要」で成功しはじめている
- テクノロジーが営業を殺す
- 営業マンはどこに向かうのか
- 営業マンを自由にする「小商い」のすすめ
の5章で構成されております。
様々な角度で今の営業マンの概念を考えさせられる内容になっていますが、これからの営業マンの生き方について説明されている部分をご紹介します。
これからの営業マンの生き方
- セールステックを使いこなし自らのセールスの成果の底上げをする
- セールステックを使いこなすセールスチームの指揮官になる
- 営業職から離れ自ら戦略を立てられる新たな地位に就く
1.セールステックを使いこなし自らのセールスの成果の底上げをする
セールステックが進化するにつれ、外勤型のフィールドセールスは、内勤型のインサイドセールスに侵食されていく流れは止められない。営業マンであり続けたいのであれば、セールステックを使いこなし、内勤型インサイドセールスで成果を上げることが必須になる。
※セールステック(Sales Tech)とは、販売・営業を表す「Sales」と科学技術を表す「Technology」を合わせた造語。 営業活動の領域をテクノロジーを利用して効率化させて、業績の向上を図る手法全般を指す。
オンライン商談としてのZOOM活用なども一例として挙げられる。
2.セールステックを使いこなすセールスチームの指揮官になる
セールステックがいかに優秀なテクノロジーであるとはいえ、ツールの一つであることに変わりはない。ここで大切になるのは人間がその道具をどう使いこなすか。セールステック自体をどう使うかを考える指揮官として、「正しい戦略・作戦を立てることのできる人間」になり、「セールステックを使う営業部隊のリーダーとして、チームの成果を最大限に引き上げる指揮官になる」ということである。
3.営業職から離れ自ら戦略を立てられる新たな地位に就く
これはつまり「経営者」になるということだ。「戦略によって作戦と戦術が省かれる」のであれば、経営者になることで自らの戦略を立てて生きればいいという話である。
「コミュニケーション力」「問題解決能力」「行動力」が備わっている営業マンこそが最も経営者に向いた素質を持っている。
まとめ
上記はあくまでも一部のピックアップに過ぎませんが、これまでの営業マン、これからの営業マンのあるべき姿が手に取るようにわかるよう内容になっています。
これから生き抜く営業マンにおすすめしたい一冊です。
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