目次
今回の「プロフェッショナルに訊く!」はカメラマンとして活躍されている加瀬幸多さんにビジネスプロフィール写真(ビジネスポートレート)について、プロの視点でわかりやすく解説して頂きます。
下記の3つに少しでも当てはまる方でしたら、ぜひ読んでみて下さい。
☑ビジネスプロフィール写真とは何か知りたい方
☑ビジネスプロフィール写真の重要性を知りたい方
☑撮影スタジオ選び、服装を選ぶ注意点を知りたい方
ビジネスプロフィール写真とは?
WEB上で顔を表に出すのが当たり前の時代に
ビジネスプロフィール写真とは、企業や組織の代表者やセミナーや講演会などに登壇される方などが、掲載する本人の顔写真のことを言います。
最近では“ビジネスプロフィール“の他、”ビジネスポートレート(肖像画)“という名称も耳にしますが、これらの目的はどちらも「自分がどういう人物なのか」ということを知ってもらうための写真を撮ることにあります。時代の流れから、いつしか顔を表に出すことが、いわば当たり前の時代になっており、最近では個人のSNS向けにプロフィール写真を撮影する方も増えています。
そのため、一般の方でも顔写真を撮影することに関心のある方が年々増えていますし、プロフィール用の写真が撮影できるスタジオも増えている傾向にあります。
ビジネスプロフィール写真の重要性
より良く自分を見せるという事がいかに大切か
WEBサイトやSNSの普及とともに重要性が増していくビジネスプロフィール写真ですが、パッと見ただけで、人となりや性格までも連想させてしまうため、人物を印象付ける最初のコミュニケーションとも言えるでしょう。
これは人が、何を情報として得るのかという話になるのですが、実は見た目というのはその人という情報全体の、なんと50%をしめています。つまり「その人がどういう人なのか」という約半分は見た目で「こういう人だ」と決めてしまっているという事です。これがビジネスの世界で考えた時に、得なのか損なのかを決めるのはそこに写るビジネスプロフィール写真次第とも言えます。
当然ながらその第一印象が悪くなってしまうのは、様々なビジネスシーンにおいてとても大きな損失となってしまいます。つまり、顔写真を掲載するということは、意図的にしっかりとした印象を相手に与えるチャンスでもあり、悪い印象を与えて、ビジネスチャンスを逃してしまうピンチでもあるということです。
うまく自分を売り出していけるような写真にする必要があり、胸を少し張っているか張っていないかの些細な差でも、見る人への影響は大きなものとなってきます。相手に伝えたい、わかってもらいたい自分自身がしっかりと写真に写っているようにしなければなりませんし、そのイメージが伝わるように写真撮影を行わなければいけません。
そのため、自分で撮影をするのではなく、プロのカメラマンにお願いするということが非常に重要となります。
撮影するタイミングはまさに「今」
もう一つ重要なこととしては、撮影するタイミングです。
「昔撮影した写真があるから」や「今は容姿に自信がないから」という理由で、なかなか撮影に挑めない方が多くいらっしゃいます。しかしビジネスプロフィールというのは、根底に「その人がどういった方なのか」というのを知ってもらう目的があります。
そのため、数年前の写真や若かったころの写真を使用していると、「実際の見た目と全然違う!」とか「ちょっと古くさい…」といった印象を与えてしまいます。
だからこそ、ビジネスプロフィールというのは過去に一回撮ったことがあるから終わりではなく、ご自身でタイミングを決めて撮影に行くというのが非常に重要です。また、新年号となったこの機会に「新たなプロフィール写真で気分一新!」というのも良いでしょう。
ビジネスプロフィール写真の撮影前の準備
撮影に行く決心が固まったら、次は撮影の準備です!
イメージや用途を明確にしておく
まずは、自分のビジネスプロフィール写真で相手にどのような印象を与えたいかを考えておくことが大切だと思います。“誠実さ”、“明るさ”、“ユーモア”などのイメージでもいいので自分の中で整理しておくといいと思います。
また、使用する写真の用途をもとに、必要なパターンを明確にしておくということです。
例えば、
- 全身なのか、バストアップなのか
- カメラ目線なのか、目線外しなのか
- 横向きなのか、縦向きなのか
- 背景は真っ白がいいのか、野外がいいのか
など、多くのバリエーションでの撮影が可能だからこそ、今回の写真をどのように使いたいのかを明確にしておくべきです。またそれを、カメラマンにしっかり伝えるというのもとても重要なこととなります。
「プロが撮影してくれるから大丈夫!」ではなく、自分の納得のいくものにするためにイメージや用途はしっかり伝えるという事をお勧めします。
用途に合ったスタジオ選び
そのためビジネスプロフィールは、「近所だから」や「安価だから」という理由だけではなく、データの納品数や方法なども考慮した上で撮影するスタジオを決めることをお勧めします。
必要なパターンをたくさん考えて、たくさん撮影してもらっても、データを1枚しかもらえないのであれば意味がありません。
また、撮影後、納品までに長く時間がかかり、必要な時までに間に合わないということも考えられます。稀にデータでの提供がないような写真館や撮影プランもあるようなので注意してください。
今やカメラもデジタルなので、当然データで写真を受け取れた方が使用の幅が増えますし、万が一写真として出力しなければならない場合でも、データさえあれば自宅用プリンターでも十分綺麗な写真を印刷することができます。
それから、スタジオの背景のバリエーションの有無や、衣装のお着替えが出来るか、また撮影した写真の修整(レタッチ)が可能かどうかという点も、スタジオ選びにおいて大切なポイントとなります。
自分をうまく表現できる服装
写真を通じたご自身の第一印象をより良いものにするためにも、必要最低限の身だしなみは整えて撮影スタジオへいきましょう。
髪型や、シャツ・ネクタイの色、装飾に関しては当日スタジオで相談が必要な場合もありますが、自分で準備できること、また、女性の場合は自分でこだわりたいメイクなどがある場合は準備していきましょう。
男性のビジネスプロフィール写真の場合は「爽やかさ、清潔感、かっこよさ」を感じてもらう事が重要なので、職種にもよるとは思いますが、スーツで撮影される方が多いのではないでしょうか。その際、シワがついていたりサイズが合っていなかったりというものは撮影でも不向きです。大切な商談に挑む際の着こなしに近いかもしれません。
何着もスーツを持っている方の場合、ネイビー系が日本人に馴染みやすい色味と言われているので特にお勧めです。シャツやネクタイなども、同系色なら合わせやすいと思います。ネクタイは、その人の「人柄」なども印象付けてくれますので、使用する用途によって色味や柄なども取り入れるといいです。「自分では選べない!」という方は、少し多めにネクタイを持っていき、その場でカメラマンに相談するのもいいと思います。背景やご希望の印象に合わせてアドバイスをもらうことが出来るでしょう。
女性の場合は、肌がきれいに見えるような明るい色味の服装をお勧めします。個性を主張すべきアーティストの方などのお写真は別ですが、濃い色味や柄の多い服装で撮影すると、お顔よりも服が目立ってしまうということがあります。トップスは、パステル系の色味で首もとがすっきりと開いたデザインの方が、女性らしさが引き立ち、きれいに見えます。
SNSアイコン写真の注意点
大事なのは自分が気に入った写真であるということ
プロに撮影してもらった後、複数の中からどの写真を自分のプロフィール写真として採用するか、ということが重要となります。「綺麗な写真」「ただ上手な写真」というのは、従来のビジネスプロフィールでの考えであり時代遅れです。近年では「その人らしい写真」というのもビジネスプロフィールにおいて重要な要素になっています。
だからこそ、写っている自分を見て、まずはご自身が気に入っている写真であるということも大切にしましょう。
そして、SNSのアイコンは、通常スクエア型(正方形)で、表示範囲がとても小さく限定されます。その範囲内で、うまく自分らしさを表現しなければなりません。したがって、上半身のアップで“顔がはっきりと分かる写真”にするか、逆に人物を引きで撮影し、インテリアや背景を含めた“世界観や雰囲気重視の写真”にするかの2パターンになると思います。
通常の写真のサイズは2:3のアスペクト比となりますが、それをトリミングして正方形にするというのは、バランスの調整が難しい作業でもあります。与えたい印象をある程度定めた上で、複数パターンを撮影してもらえるようにカメラマンにお願いしておくことが大切です。
また、お顔のアップをアイコンにしたいという場合は、トリミングを考えた写真を撮影してもらえるので、撮影の前に必ず伝えておきましょう。
今回は、「ビジネスプロフィール写真の重要性と撮影前の準備について」解説させて頂きました。
あなたが、ビジネスプロフィール写真を撮影する際に、少しでも参考になれば幸いです。
講演依頼.comは、今回ビジネスプロフィール写真(ビジネスポートレート)について解説頂いた、加瀬さんの所属するA-Studio代官山とパートナー撮影スタジオとして提携しております。
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加瀬幸多かせこうた
A-Studio株式会社
私の人生の節目にはいつも写真が身近にあり、一歩踏み出す力をくれました。 写真というツールを通して、一人でも多くの人に笑顔や幸せ、時には一歩踏み出す勇気を創造していけるように、日々挑戦しています。…
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