「話題のビジネス本」第二回目は、明治大学文学部教授の齋藤孝さん著『雑談力が上がる話し方~30秒でうちとける会話のルール~』をご紹介します。
最近書店のビジネス書コーナーで、皆さまもよく「雑談力」や「語彙力」という言葉を目にするのではないかと思います。齋藤さんはこれらの言葉の火付け役のお一人として、現在多くのメディアでご活躍をされています。
「英会話には何万円もお金をかけるのに、なぜ日頃の会話を磨かないのか」
齋藤さんの冒頭のそんな問いかけから、本書籍は始まります。
ビジネスマンの方々の中には、例えば営業職として働かれている方で、本来初対面の人と話すのが非常に苦手という方も、実はいらっしゃるのではないでしょうか。初対面の人とお話をする際、どうしても気まずさや沈黙が気になってしまうということもありますよね。
そんな悩みをお持ちの方に向けて、知れば誰でも気軽にどんな相手も打ち解けられる、コミュニケーションの簡単なルールと具体的な方法を紹介されているのが本書籍です。
では、実際に雑談力とはどういうものなのか、どうして必要なのか、齋藤さんは書籍の中でこんなことをおっしゃられています。
【雑談は“中身のない話”であることに意味がある】
仕事の連絡や交渉など、要件を伝えることが「意味のある会話」だとすれば、これが社会生活において占める割合はほんのわずかであり、要件だけの会話はすぐに終了するものである。実際のところは「意味のない話=雑談」が会話のほとんどを占め、人間関係における地ならし的な役割を果たしているのです。
よく「空気を読め」という言葉を耳にしますが、この「空気」こそ、雑談によって生まれるものなのです。
ビジネスの現場においても、具体的な契約の話をする中身のある「商談」よりも、「最近の調子はどうですか」「最近ゴルフは行っていますか」などのような雑談で成り立っていることがほとんどではないでしょうか。優秀な経営者や営業マンは雑談をしている時間がほとんどで、それが商談をスムーズに進めるための地ならしになっているのです。
私も営業として、この齋藤さんのお話には非常に納得しました。本筋のお話の前に、いかに相手との距離を近づけることができるか、それは非常に大切なポイントかと思います。
ただそうは言っても、簡単に雑談ができるようになるとは思えない…
そう心配される方もいらっしゃるかと思いますが、書籍の中では
・雑談の基本は肯定・同意から
・雑談にオチはいらない。「すべらない話」でなくていい
・口下手でもできる、相手の話に「質問」で切り返す術
・一問一答は拒絶と同じ。一問二問以上が返しのルール
等々、すぐに実践できるコミュニケーションのテクニックを数多くご紹介されています。
齋藤さんはご講演の際も、皆さまと距離感近く、コミュニケーションを図りながらお話を進めていきます。齋藤さんが何気なくおっしゃられるジョークに、皆様はきちんとリアクションをし、切り返しができるのか。とても楽しく実践的なご講演が好評を頂いています。
若手のビジネスマンから、改めてコミュニケーションの本質を学ばれたい管理職層の方まで、幅広い層の方々に非常にお勧めです。
齋藤孝/明治大学文学部教授
1960年静岡生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション技法。2001年『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス)で新潮学芸賞受賞。同年に出した『声に出して読みたい日本語』(草思社・毎日出版文化賞特別賞)がシリーズ260万部のベストセラーになり日本語ブームをつくった。著書累計出版部数は1000万部を超える。
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