ご相談

講演依頼.com 新聞

息子を伸ばす親たちの共通点とは? -『男の子の「自己肯定感」を高める育て方』(柳沢幸雄著)より-

子どもの「自己肯定感」をいかに育むか。

今回は、東京大学名誉教授、北鎌倉女子学園学園長(※出版当時は開成中学校・高等学校校長)の柳沢幸雄氏著『男の子の「自己肯定感」を高める育て方』(実務教育出版)を参考に、子どもたちへのアプローチ方法を考えます。

『男の子の「自己肯定感」を高める育て方』(実務教育出版)

男の子と女の子では少し違ったアプローチが必要かもしれません。本書では思春期の「自己肯定感」がどういったものなのか、そしてその自己肯定感を上げるための具体的な方法や、男の子のポテンシャルの伸ばし方について解説しています。

思春期の「自己肯定感」

子どもの「自己肯定感」は親次第

生まれながらに自己肯定感がある人ない人がいるわけではありません。自己肯定感は遺伝でも何でもなく、育った環境によって培われるものです。その一番大きな環境要因は親です。 

結論を言うと、親の自己肯定感が高ければ子どものそれも高く、逆に低ければ低くなります。自己肯定感が高い人の特徴としては物事のプラス面を見る、失敗してもチャレンジできる、人を褒めることができる、などです。それが子育てにも応用されることで子どもの自己肯定感は自ずと高まっていくのです。

自己肯定感の低い親は子どもにどう接すればよいか

親の自己肯定感がそもそも低い場合はどうしたらいいのでしょうか。
まずは親が子どもに対して不満を感じている部分を検証することです。例えば「引っ込み思案で困る」「協調性がない」「整理整頓ができない」などです。

 実は「子どものここが不足している」と親が感じるところというのは、親自身が足りない部分に合致します。子どもに指摘する前に自分自身がその問題と向き合いましょう。親が子どもに感じるマイナス面を自分事として捉えることで、親子で一緒に変わっていくことができるようになるのです。

「自己肯定感」を上げるための秘訣

他者と比較せず、垂直に比較する

たいていの場合において、子どもを比較する際に兄弟、友達、過去の自分などと比べてしまうものですが、このような比較は子どもにとって何のプラスにもなりません。比べるのであれば1か月前、3か月前、1年前など過去の子ども自身と比較して、以前よりもよくなったところを見つけて、具体的に褒めることが大切です。そうすれば子ども自身の自らの成長を確認でき、それが自己肯定感や自信につながっていくのです。

子どもを「褒める」ことは親の価値観を伝えること

親が褒めるということは道徳を伝えることにもつながります。つまり、親の価値観です。褒めるということは、親が「望ましい」と思っていることを子どもに示す行為なのです。

例えば、今まで汚かった部屋が綺麗になってきた場合、「最近部屋がきれいだね」と伝えることは、親にとって、あるいは社会にとって「整理整頓しておくことはプラスである」という価値観を伝えることになります。

垂直比較で褒めることができるのは親の特権であるということを意識し、普段の子ども成長に目を向けてみてください。

負ける経験が人を成長させる

人というのは何事もすんなり運んだ時には、振り返ることも反省することもしないものですが、うまくいかなかったときには必死で考えます。それが人を成長させるのです。 

なので「負ける経験」は思春期に経験しておいてもらいたいことの1つです。

一生誰にも負けない、ということはありません。負ける経験をせずに大人になると、ほんの少しのつまずきから回復できないほどのダメージを受けることもあります。そうならないように負けることを経験させるために、子どもには上へ上へとチャレンジさせてください。

負けたり、失敗したりした状態から「立ち直ること」、すなわち何かを克服したことこそが成功体験であり、それを積み重ねることで人間としての厚みが変わってくるのです。

息子の「自己肯定感」はお手伝いで伸ばす

思春期を迎えた息子の自己肯定感を伸ばす具体的な方法として1つはお手伝いをさせることです。例えばペットの世話や散歩、お風呂掃除や皿洗いなど「これは自分がやらなければならない」というものを、毎日の生活の中に作ることです。

また、そこで必要なのは家事をしてくれたら、できるだけ具体的に言葉にしてきちんと褒めること、お礼を言うことです。つい褒めることを忘れがちですが、あえて言葉にして伝える努力を惜しまないでください。

子育て中のパパ・ママへ

思春期の息子の見守り方で大切なこと、それは「手は出さない、口は出さない、目では見ている」ということです。何かをする度に親が手を出してしまっては子どもの1人立ちとしての「自立」も、自分の意思で人生を切り拓く「自律」も叶えることができません。自立と自律を育むためにも、まずは目だけで見守ることを意識してみてください。

その上でパパ・ママ自身がやるべきこと。それは自分たちの自己肯定感を確立させるということです。「子どもは親の鏡」と言われる所以ですが、子どものダメな部分にイライラしてしまうのはそれが自分自身の欠点であるということを、顕在的であれ、潜在的であれ、親が感じているからです。

思春期は子どもの「自己肯定感」を大きく成長させるチャンスです。

パパ・ママが率先して自分自身の問題に向き合うことで、お子さんの成長をサポートしていきましょう。

  • 講師のご都合により、「講演依頼.com」上へのプロフィール掲載を控えている場合もございます。 弊社からご依頼実績のある方は講演依頼が可能です。

    こちらの問い合わせフォームもしくは、弊社営業担当にお気軽にご相談ください。

  • facebook

講演・セミナーの
ご相談は無料です。

業界21年、実績3万件の中で蓄積してきた
講演会のノウハウを丁寧にご案内いたします。
趣旨・目的、聴講対象者、希望講師や
講師のイメージなど、
お決まりの範囲で構いませんので、
お気軽にご連絡ください。