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コラム 教育

2010年12月24日

子どもの話を共感的に聞くことで、よりよい解決が可能になる

 子どもが突然「ピアノをやめたい」と言い出したとします。
そういうとき、親は「ダメダメ、何言ってるの!がんばって続けなさい」などと門前払いしてしまいがちです。

 でも、これでは、子どもは気持ちの持って行き場がなくなります。こういうとき大
切なのは、まず子どもの気持ちを共感的に聞いてあげることです。

 「どうしたの?」「そうなんだ、なるほど、なるほど」「それは嫌だね」「それは
大変だね」というように共感的に聞いてあげることが大切です。

 親が共感的に聞いてくれると、子どもは心にあることを正直に話すことができま
す。そして、たっぷり話せてたっぷり共感的してもらえると、それですっきりして
「もうちょっとがんばってみる」と言い出すこともあります。

 そうならない場合も、原因がはっきりわかるようになります。本人にも親にもはっ
きりするのです。

 「そうか、ピアノの先生と合わないんだ」「友達とうまくいっていないんだ」
「もっと他にやりたいことがあるんだ「ピアノは好きなんだけど発表会が嫌なんだ」
というようにです。

 原因がはっきりすれば、それに応じて的確に対応することができます。

 子どもの話を門前払いしていると、こういうことがまったくわかりません。する
と、対応も的外れになってしまいます。

 おまけに、子どもは「親に何を言っても無駄。言うだけ損」と感じるようになりま
す。つまり、親への不信の念が抑えられなくなってしまうのです。

 親がアドバイスをしたり、どうしても「ノー」と言ったりする必要がある場合も、
まずは子どもの話をたっぷり共感的に聞いた後にしましょう。

親野智可等

親野智可等

親野智可等おやのちから

教育評論家

教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…

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