「うがいと手洗いをしなさい」と何度言っても、子どもはなかなかやってくれません。もちろん、きちんとやる子もいるにはいますが、極めて少数派と考えていいでしょう。でも、鳥インフルエンザや新型インフルエンザの脅威を考えると、きちんとできるように習慣化させておくことはとても大切です。
そのためには、まず当然のことながら、子どもに手洗いやうがいの必要性をわからせることが大切です。つまり、啓発です。ですから、次のようなことを、子どもに話してあげてください。
- ●ウィルスは、口、鼻、目、喉などの粘膜を通して体の中に入る
- ●ウィルスがついた手で口や鼻や目を触ることで感染する
- ●手についたウィルスを取り除くには、石鹸を使った手洗いが効果的
- ●喉についたウィルスを取り除くには、うがいが効果的
でも、親が口で言っただけでは今ひとつ説得力がないことが多いと思います。そういうときは、これらの内容を扱った絵本を一緒に読むと効果的です。イラストや写真を使ってわかりやすく説明しているものなら、かなりの説得力が期待できます。大人もそうですが、子どもも、絵本のようにしっかりした本の形になっているものにはかなりの権威を感じるようです。絵本がない場合は、学校の保険便りを活用したり、インターネットにある資料を活用したりするのもいいでしょう。その場合も、イラストや写真を使ってわかりやすく説明してあるものがいいでしょう。これらを使って子どもを心から納得させることができれば、子どもも必要性を感じて、それが内面的モチベーションになります。
深く納得させることができれば、それだけで自分で進んでやるようになります。納得の度合いと実行の度合いは正比例するからです。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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