目次
私は、いつも講演で次のような話をしています。
叱られてばかりいる子は、自己肯定感を持てなくなる
日常的に子どもを叱ることには大きな弊害があります。叱られてばかりいる子は、自己肯定感を持てなくなり、伸びていく芽がしぼんでしまいます。親に対する愛情不足も感じて愛情確認行動に突っ走ることになります。
叱らなくても済む工夫
そうならないためには、叱らなくても済むような工夫が大切です。そして、工夫には2つあって、1つは方法の工夫、もう1つは言葉の工夫です。
方法の工夫
方法の工夫とは、子どもが苦手なことを、自然にできるように合理的な工夫をしてあげることです。歯を磨くのを忘れる子は、あらかじめ食卓に歯ブラシを出しておくだけで、食後に歯磨きする確率は飛躍的に高まります。
言葉の工夫
言葉の工夫とは、子どもがやる気になる言葉を工夫することです。「○○しなきゃダメでしょ」を「○○するといいよ」に変えるだけでも効果があります。あるいは、「さあ、○○しよう」「一緒に○○しよう」「お母さんと競争だよ」「何分でできる かな。タイム計るよ」なども効果的です。
目をつむることも
でも工夫してもできないときもあります。そういうときは、目をつむってあげることも必要です。
苦手なことには目をつむって、その分ほめることを増やしましょう。子どもは、ほめられると自分に自信が持てるようになります。ほめてくれる親への信頼感も育ち、よい親子関係ができてきます。
親子関係がよくなると、子どもはびっくりするくらい素直な気持ちになります。それまで反発ばかりしていた子も、だんだん変わってきます。子どもが反発してくるのは、親がいつも否定的に叱っていたからなのです。
工夫して乗り越えるという発想をもって、実行することが大切
ということで、大事なのは工夫して乗り越えるという発想をもって、実行することです。
私は、こういう考え方が広がることを願っています。そして、たくさんの親たちが自分たちの工夫を紹介し合えるようになったらすばらしいと思います。
自分たちの工夫を紹介し合う
現状ですと、たとえば親同士が話をするとき、
「○○で困っているんだけど、どうやって叱ればいいかな?」
という言い方がされることがよくあります。
こういう言い方が次のように変わるといいと思います。
「うちの子、○○で困っているんだけど、何かいい工夫ないかな?」
「うちの子○○が苦手でやる気が出ないみたいなんだけど、やる気になる言葉ってないかな?」
こういう子育てスタイルが広がったらどんなにいいでしょう!
私は、こうなれば幸せな笑顔でいっぱいの親子が増えると確信しています。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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