「自分の言葉できちんと語れる人をつくって欲しい」
最近、そんなオファーが多い。
「自分のやりたいこと、自分が思っていること、自分の仕事を自分の言葉で語ってもらわなければ、分からない」
そんな思いが、上司や会社にあるのかもしれない。
実際に、就職試験もエントリーシートだけでなく、グループワークなど
自分の言葉で語る場面が増えている。学生から聞いた話、ある会社は、
人事と30分間、スカイプなどで面談があったらしい。
自分のことをしっかり話さなければならなかったらしい。
そして、ついに学校教育も変わる。教えられた通りに学ぶだけでなく、
自分で考えて、自分の言葉で自分の思いなどを語る授業が増える。
言葉は、「言霊」。自分の言葉をいちばん聞いているのは、自分自身。
そして、その言葉が自分の心をつくる。自分の言葉をしっかり持つことによって
折れない心がつくられたりする。かつてのわたしがそうだった。
勉強も出来ず、美人でもなく、わたしは、スーパー自己肯定感の低い人間だった。
いじめの対象にもなって、友達もなく、ただひとりで本を読む中学生だった。でも、この本を読むという
行動が良かったのか、わたしの中には、いろんな世界と言葉が入ってきた。
いろんな世界と言葉が入ってくると、いろんな想像が膨らむ。その想像を文章にしてみた。
すると、楽しくなった。
たぶん、この頃から、自分の言葉と向かい合う癖がついたように
思う。自分の言葉と向かい合えば向かい合うほど、自分の哲学ができてきたりする。
「わたしは、どんな人生を送りたいのだろう」
「こんな時は、どうすればいいのだろう」
いろんなことを考えて、言葉にするようになった。
とは言っても、人生なんでもうまく行くわけじゃない。大人になってからもいろんなことでつまづいた。
仕事がうまく行かないこともあれば恋愛がうまく行かない時もある。子育てだって思うように行かなかった。
でも、その時、その時に、
「わたしは、何をしてるのだろう?」
「どうすればいいのだろう?」
考えて、考えて、自分の言葉で語ってきた。自分の言葉で語るからこそ
相手に分かってもらえることもある。また、自分の言葉を聞きながら
反省したり、考え直したりすることもある。
自分のためにも、自分の頭で考えて、自分の言葉で語ることを
わたしは、仲間や我が社のインターンシップの学生にも薦めている。
何よりも自分の頭の中を他人に分かってもらうこと、自分で分かること、
とっても大切だとわたしは、思っている。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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