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みなさま、連載コラム『ウェブマーケティングに強い社員の育て方』の第7回記事ページにアクセスいただき、ありがとうございます。
主にウェブマーケティングのクライアントワークや講師業を生業としている、株式会社イーグッドの榎本晋作と申します。
前回は『PPC広告、Facebook広告の特徴(ウェブマーケティングに強い社員の育て方vol.6)』というテーマでお届けしましたが、今回はウェブ広告の発展編「リマーケティング広告」です。
■【意外と見落としがちな盲点】1回目のアクセスだけでは顧客にならない!
「1週間くらいPPC広告を出したけど、なかなか問い合わせがこなくて・・・。」
このような質問をいただくことがよくあります。
私の経験上の話になりますが、ウェブ担当者になりたての方ですと、
「広告を出したからにはすぐに効果が欲しい(すぐに結果がでるもの)!」
と思っている方が多くいらっしゃるようです。
もちろん、多少の時間を要する、SNSやSEO(検索エンジン対策)よりは、広告を出した日からアクセスが集まるウェブ広告には即効性が高いです。
ですが、注意しなければいけないのは、
「(ウェブ広告であろうと)1回目のアクセスでお客様になるとは限らない」
ということをしっかりと認識し広告運用に取り組むことです。
みなさんもインターネット上で様々な商品サービスを探す際に、最初のアクセスですぐにものを買ったり、問い合わせをしたりしますでしょうか?
答えは、「する時もあれば、しない時もある」というのが大半だと思います。
■大事なのは、一度訪問したユーザーに再訪問する機会を意識的に作ること
このような考え方から、ウェブ担当者や広報の方が肝に銘じておきたいのが
「一回検討してもらった自社の商品・サービスを2回目・3回目と訪問してもらって、購入してもらう」
という考え方をインストールしてウェブ広告の運用に取り組むことです。
なぜなら一回、あなたの会社の商品・サービスサイトに来て、サービスや商品を認知した方には「絶対に欲しくない」ではなく、「ちょっと気になる」「迷うんだけど、どうしよう」「あとでまた見るか」という方が多くいらっしゃるからです。
そのような方に再度ご検討いただくために、再訪問機会を意図的に作ることが、ウェブマーケティング上では大事になります。
■再訪問機会を生み出せる主な方法
再訪問機会を生み出せるもので主なものですと、
・メールマガジン
・FacebookやTwitter等のタイムライン重視型のSNS
・LINE@のようなチャットメインのSNS
・SEO(自分がよく訪問しているサイトは上位表示されやすくなる)
・リマーケティング広告
などがあります。
メールマガジンや、SNS等はみなさんもよくご覧になると思いますが、「リマーケティング広告」という言葉はご存知でしたでしょうか?
実は、一度ウェブサイトを訪れたユーザーのみに出せる広告があるのです。
ここからは、そのリマーケティング広告について少し掘り下げてみたいと思います。
*「リマーケティング広告の他に、リターゲティング広告というのも聞くけど、違いがあるのですか?」という質問もよくいただくのですが、基本的にはほぼ同じものです。なぜ呼び方が2つもあるのかと言いますと、Googleの広告が「リマーケティング」で、Yahoo!の広告が「リターゲティング」だからです。
■一度訪問したユーザーにだけ出せる広告「リマーケティング広告」の特徴
リマーケティング広告とは、自分のサイトに一度訪れたユーザーにのみ出せる広告です。
例えば、PPC広告であったり、Google・Yahoo!経由(検索)であったり、また、Facebookメッセンジャーなどで友人からURLが送られてきたなどで、一度あなたのサイトをユーザーが訪問したと考えてみてください。
このような方はあなたのビジネスのことを認知したファン候補者です。
リマーケティング広告とはサイトのcookie情報(パソコンなどに残る閲覧履歴)を使い、「一度訪問したユーザーのみに出せる広告」だとお考えください。
具体的にどのような媒体に出せるかと言いますと、主なもので、
・Googleアドセンス広告(運営側はクリックされると広告収入がもらえる広告)が貼ってあるブログやサイトなど
・Facebook広告(カスタムオーディエンスと呼ばれています)
の2つがあります。
*細かく言いますと、YouTubeの動画リマーケティングや検索結果をリマーケティング化するなどもあります。
みなさんも、色々なサイトを訪れた際に「なんか、一回みたサイトのバナーばっか出てくるなぁ」と感じられたことはありませんか?
それこそ、まさにリマーケティング広告です。
ちなみに、このリマーケティング広告は、過去30日以内の閲覧履歴など、閲覧期間を指定するなども可能です。
*訪問回数も制限できます。5回以上来た人が買わないと判断するのであれば、回数は、4回までを上限にすることなどの設定ができます。(*専門用語でこれを「フリークエンシーキャップ」と言います。)
■複数の広告を組みあわせて使うのも有効
このリマーケティング広告ですが、実は複数の広告を組みあわせて使って効果をあげることでもできます。
例えば、前回記事で紹介いたしましたが、属性が絞れることが特徴のFacebook広告との組み合わせですと、下記のような使い方が可能です。
例えば、
1.Facebook広告のターゲティングで30代の東京在住の男性に広告を出稿
2.Googleのリマーケティング広告を使い、30代の東京在住で一度あなたのサイトを訪れたユーザーのみに広告を出す
3.意識せずにブログやニュースサイト等を閲覧した際にあなたのサイトの広告が表示されている
4.クリックして再訪問
のような流れです。
この場合、例えば、30代男性がメインターゲットである転職ビジネスの場合、ムダなユーザーのクリックも防げるので、費用対効果アップに貢献します。
転職のほかにも、婚活や、証券口座開設などのような時にも有効かもしれません。
特に婚活のような高額商材や、証券口座開設のような若干手続きが難しいものは、アプリダウンロードなどに比べて、最初のコンバージョンまでのハードルが若干高いので、特にこの再訪問施策の考え方が大事になります。
■営業も、広告も1度ではなく数度アタック!
繰り返しますが、広告と言いますと、即効性を求めがちな方が多いように感じます。
ですが、スマホやSNSの普及した現代の情報の氾濫は、歴史上、最大と言っても過言ではありません。
ある調査では、人から朝起きてから寝るまで、平均140回スマホを使うという結果も出ているそうです。
そのような時代に大事なのは、広告も営業と同じで1度で諦めないこと。
「できる営業マンは3回ではなく、4回、営業に行く」
と、言われたりしますが、「広告ひいてはウェブマーケティングも同じ」だと私は思います。
1回目のアクセスでまずは知ってもらい、2回目、3回目でだんだん好きになって行く、そして、4回目、5回目で、購入や問い合わせなどのアクションが起こる。
このように、「あなたのビジネスにおいて、平均何回くらいアクセスや情報提供が必要か?(ユーザー教育やユーザーナーチャリングと言ったりもします)」をしっかりと把握しておきましょう。
もともと、複数回アクセスによるコンバージョンレート上昇は、SEOの時によく言われていたのですが、だんだん広告もこの傾向が出てきたのかもしれません。
是非、みなさんも、ウェブ担当者の方とマーケティング施策を考える際に、複数回アクセスやリマーケティング広告の考え方も取り入れてみてくださいね。
今回もご拝読いただきありがとうございました。
次回は、ウェブ広告シリーズの第8弾で「5G時代のスマホマーケティング対策」について配信いたします。
*講演依頼.comの榎本晋作のプロフィールページはこちらになります。
→榎本晋作(株式会社イーグッド 代表取締役/ トリップスタイル株式会社 取締役/ 明星大学 経営学部 非常勤講師)
榎本晋作えのもとしんさく
株式会社イーグッド 代表取締役
デジタルマーケター/IT教育者。「未来社会をリードできるビジネスパーソンを育てる」をミッションに、現役事業家、経営者、デジタルマーケターの視点から講演・研修・コンサルティングを実施。 テクノロジ…
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