自慢じゃないけど、多少交通事情に支障があっても、今まで奇跡に近いくらいとちったことはない。わたしは、必ず、講演会場には早めに行く。エージェントさんがチケットを取ってくれても、乗車変更をして早めに行って、近くでお茶を飲んでいたりする。
天候が悪かったら、列車を早めるのは当たり前。台風が近づいていると知ったら、遠回りしてでも飛行機をやめて列車で動いたり、夜行で動いて前乗りする。
ある台風の日、福島県で講演会があった。大阪空港から飛び立った福島行きが、天候不順のため大阪空港に引き返すというハプニングが起こった。事前に天気予報をチェックし、いつもの習慣で予定より早く動いていたので、大阪空港に戻ったのち、速攻で仙台行きの飛行機に乗り換えた。仙台から陸路・新幹線で福島に戻って、ぎりぎり間に合った。別の台風の時には、講演会はキャンセルになったけれど、講師のわたしだけが、現場に前乗りしていたなんてこともあった。(笑)
なぜ、わたしは、ここまで、時間に執着するか。吉本興業のマネージャーを3年、イベント会社の社長を10年やったわたしは、時間ギリギリに来るタレントや講師に、山ほどイライラさせられた。だから、主催者や担当者に自分がかつてした思いをさせたくない。そして、何よりも、わたしに刺激を与えてくれたのは、売れ続ける人たちの行動だ。彼らは、みんな早めの行動をしてくれた。
宮川大助・花子さんの二人、今いくよ・くるよさん、西川きよしさん、桂三枝さん。みんな売れ続けている。そして、彼らは、いつも早めの行動をしていた。また、口々に、よくこう言っていた。「スタッフに迷惑をかけたらあかん」そんな姿を見るたびに、横山やすしさんのマネージャーだった頃のわたしは、「この人(横山さん)の人気は長くないなあ…」と、思った。誰だって、リスクはできるだけ取りたくない。時間を守れない人と信頼関係は築けない。長期的に付き合って行きたくなくなっても当然。逆に、安心できる人とは、不思議と長い付き合いになる。
ありがたいことに、今では、多くのエージェントさんからお仕事をいただいている。そんな中で、「大谷さん、嫌がらずに早めに行動してくれるから、本当に助かるんです」と、いう言葉をよくかけていただく。照れくさいので、「地元のラーメン食べようとおもったから…」なんて、笑ってごまかしている。でも、実際は本気で、時間と闘っている。
もっとも、早めの行動をしていると、心に余裕がある分、いろんなものが見える。お客様に信頼され、心に余裕もできて、以外と隙間時間を有効に使えて、仕事もはかどる。一石三鳥かも。
だからこそ、「電車が遅れてしまって」や「車が混んでいて」などという言い訳は聞かないし、聞きたくもない。だいたい、そんな言い訳をする人は、自分からチャンスを逃がしているようなものだから。
「早めに行動する人、しない人」
もう一度、考えてみたいですね。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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