思春期で反抗期の子に、「片づけをしなきゃダメ」とか「肘をついて食べるな」などという細かいしつけ的なことで小言を言うのはやめた方がいいです。なぜなら、それは効果がないばかりか、お互いイライラするだけだからです。
それに、ほとんどの場合、大人になって仕事を始めれば自分で気をつけるようになることばかりだからです。
でも、人間として許されないことや反社会的なことは絶対にやらせてはいけません。ここはいい加減にしてはいけないところであり、はっきり「ノー」と言わなければなりません。
親として人間として絶対に譲れない一線であり、子どものためにも勇気をもって臨まなければなりません。そこをいい加減にしていると、子どもは、逆に「親は真正面から向き合ってくれない。私のことなんかどうなってもいいんだ」と感じてしまいます。
大人の方から見ればずいぶん勝手な話に思えますが、思春期の心理状態というのはこのように微妙かつ複雑なものなのです。
これは大人になる前の段階として必要な通過点であり、今の大人たちもかつてそういう時期を通ってきたわけです。ですから、許してあげてください。大人たちは自分のことはすっかり忘れ果てているかもしれませんが…。
もう一つ大事なのは、明るい声かけは続けるということです。親が何も声かけをしなくなると、子どもは見放されたように感じてしまうからです。そして、自分が親から大切にされていないように感じて、愛情不足感を持つようになってしまいます。
ですから、次のような明るい声かけは続けましょう。これらの言葉で子どもは親の愛情を実感します。
- 「朝だよ。起きるよ~。あなたの好きな卵焼きできてるよ」
- 「いってらっしゃい。気をつけてね」
- 「部活、たいへんだったね。夕食は大好きな○○だよ」
- 「ありがとう。助かる」
- 「がんばってるね」
- 「がんばってね」
- 「たいへんだね」
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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