「忘れ物が多くて困る」という悩みは、親の悩みの中で最も多いものの1つです。これもまた、がみがみ叱ればできるというものではありません。
忘れ物が減るような合理的な工夫をすることが大切です。1つの工夫として持ち物コーナーをつくる方法があります。つまり、学校に持っていく物はできるだけ一カ所に集めて置くのです。
たとえば、体育着、体育館シューズ、水泳セット、リコーダー、習字セット、絵の具セット、給食袋、帽子、手袋、名札、ハンカチ、ティッシュ、傘、三角定規、分度器、コンパス、色鉛筆、各種副読本、などなど、学校に持って行く可能性のある物は「持ち物コーナー」に集めるのです。
家によっては、色鉛筆は机の引き出しの中、三角定規は机の上、副読本は本棚、ハンカチは玄関、体育館シューズは靴箱、手袋は洋服ダンス、などとばらばらに置いてあることもあります。これでは子どもが忘れるのも当たり前です。
持ち物はできるだけ1カ所に集めて、しかもすべてが一目で見えるように置くことが大事です。何かの陰に隠れて見えない、などということがないようにします。
1カ所に集めておけば、探すのが楽になります。しかも、仕度をしているときに、「あっ、これも必要だ」と気が付いて持っていくこともできます。
場合によっては、1カ所に集めるのは難しいということもあるかも知れません。そういうときは、子ども部屋と玄関(またはリビング)の2カ所くらいに持ち物コーナーをつくるのもいいでしょう。
こういう工夫は子どもには無理ですから、親の主導でやってあげてください。親にできることをしないまま、子どもを口だけで叱るようなことは決してしないで欲しいと思います。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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