ミラネーゼが美しく見える理由は、もうひとつあります。
それは何か? 彼ら彼女たちには、物を大切にする考え方が備わっています。
例えば建築。美しい街並みを構成している石の文化で育ったミラネーゼは、美しいという価値観の中に、長く愛することが美徳という考え方が備わっています。だから、やたらめったら風景を壊してしまう現代的なビルを建てたりはしません。昔の人が作った建物を大切にし、中だけを現代的にリノベーションして生活しています。
その考え方は、装いにも通じます。長年着られる上質な素材で仕立てたテーラードジャケット、母から娘に受け継ぐことの出来るタイムレスなデザインの腕時計など。丁寧に作られたものを大事にし、受け継いでいけるアイテムを必ず取り入れています。
例えば、「ロロ・ピアーナ」のカシミアニット、例えば「パテック・フィリップ」の腕時計、例えば「エルメス」のバーキンなど。購入時は高価な買い物かも知れませんが、代々受け継いでいくことを考えれば、決して高い買い物ではないことを知っているのです。
物を買うときに、上質で、シンプルで、ベーシックで、普遍的なデザインを選べば、長年に渡って着ることも出来るし、着回すこともできます。今流行している”断捨離”というライフスタイルの考え方に通じるし、もっとわかりやすく言ってしまえば『SEX AND THE CITY』に登場するような巨大なクローゼットやウォークインクローゼットなんて、まったく必要ないのです。
長く愛するアイテムを身に着けることで、見識の高さと、愛の深さも表現しているんですね。私自身も、そんな長~く愛せる物が大好きです。なぜなら、その物を見たときに、さまざまな素敵な思い出を巡らせることが出来るから。
干場義雅ほしばよしまさ
ファッションディレクター
東京生まれ。スタイルクリニック代表取締役。三代続くテーラーの家に生まれる。「POPEYE」でモデル、BEAMSで販売を経験後、出版社へ。「MA-1」、「モノ・マガジン」、「エスクァイア日本版」などの編…
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