ピカピカの一年生、新社会人、そしてこの春また少し前に進めた人、春は新しい歩みの第一歩。それぞれがそれぞれの思いを胸に新しい世界に一歩足を踏み入れたのではないでしょうか。
新しい出発点、また一歩新しい人生の旅がはじまりました。
そこには、希望や不安といった様々な思いが含まれていることでしょうが、暖かな春の陽射しを受けながら、自分の可能性に向かって、前を向いて邁進して欲しいものです。
樹齢何百年といった古木の桜の木が、日本の各地に何本か残っています。今年もそれぞれの土地で、寒い冬を耐え抜き見事な花を咲かせ、心を和ませてくれています。
昨年から今年にかけて大自然は、地上の自然にも私たち人間にも非情な姿で接してきたように思います。春を待つ人間や木々そして花々も今まで以上に耐え忍ばなければならないことが多かったのではないでしょうか。
寒風吹きすさぶ中で枝を揺らす木々、穏やかな風に気持ちよさそうに枝を揺らす木々、いずれも同じ木々ですが、その表情を見ていると、枝葉がその時の状況に応じて柔軟に対応しているのに比べ、それを支える土台となる一番下の太い幹は、どんな時も揺るぐことがなくしっかりと大地に根を張っています。
しっかりした土台があるからこそ、枝葉は柔軟にしなやかに対応することができます。
私たち人間も目指すことは同じで、土台をしっかりつくるということがとても大切になります。それは自分の中に一本の揺るぎない信念という縦軸を持ち、自分の土台の基礎をしっかりつくっておくことではないでしょうか。支える基礎がしっかりしていれば、この先どんなことに出会っても、たじろぐことなく、それをしっかり受けとめて、自分なりに解決しつつ自信という新しい枝葉をつくりながら、成長していくことができます。
人は歳を重ねるごとに自分だけのためだけに生きてはいけません。守られていた分成長して守る側になるからです。守るということはとても勇気と覚悟が必要になります。ましてや大切な人やものを守るということは、しっかりとその意味を理解して、腹をくくるということ。大切な人や、自分のこれからの人生をしっかり守りかけがえのないものにしていくためには、様々なことを経験し、気づきを学びへと繋げて、人としてのしっかりとした土台をつくりあげていくことのように思います。
新しい出発点の今、自分の一本の揺るぎない信念という縦軸を見つめて、感性をみがき、いつも心は柔らかに持ちながら、しっかり踏ん張ることができる太い幹の根を大地に張りめぐらせられるように、前を向いて歩みを進めていって欲しいものです。
人生の旅、努力なしで「こう在りたい」と願う自分にはなれません。しっかり立つということは、自己との闘いと努力の積み重ねの結果のように思います。自分の人生を歩きながら少しでも人の役に立てる人間になれるように、頑張りたいものですね。
新しい旅立ちに乾杯!
春日美奈子かすがみなこ
フリージャーナリスト
國學院大學大学院法律研究科法律学専攻修士課程修了。報道畑25年の経験を生かし、少年院や教護院(現・児童自立支援施設)での実習を通し、常に現場の”今”や”生の声”を大切にして、少年問題に取り組んでいる。
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