今月も実践編と題し、僕の私物の中から、実際に使えるモテるアイテムをご紹介していきたいと思います。ということで、今回は靴の色のお話。
僕の好きな靴の色は、ストラディバリウスのような深みのある飴色の茶色なんです。先日も、3足購入したうちの1足のトリッカーズのブーツを、写真のようにカラーリングしてもらいました。
革の繊維から染色してもらっているので、色が落ちることはあまりないとのこと。待つこと……1ヶ月。右の、トリッカーズならではの明るい茶色の革は、見事に名器ストラディバリウスのような深みのある飴色の茶色になりました。明るい茶の靴も嫌いじゃないんですけどね。ちょっと軽い。やっぱり靴も、音楽も、人間も、女性も、深みが大切です。
年齢を重ねた分だけ美しくなっていくんですよね。そんなことを知った23歳の頃(もう17年前)から、僕の中での美しい茶色の認識は、こういう飴色の茶色になったのです。ちなみに、写真のバイオリン、ストラディバリウスは、約1600万ドル(約12億7000万円)で落札されたもの。この価格は、これまでのストラディバリウスの最高値の4倍に相当するそうです。
さらに素晴らしいことに、収益のすべては東日本大震災の復興に充てられるんですって。素晴らしい。クラッシック音楽愛好家の間では「ストラッド」と呼ばれているストディバリウスは、史上最高の弦楽器であり、博物館で保存すべき芸術品のように大切に扱われています。一般的に数億円の価値があるので、その奏者はイツァーク・パールマン氏のように世界的に有名な音楽家であることが多いのです。
ストラディバリウスが珍重され、超高額で取引されるのには、ブランドとしての価値もさることながら、バイオリニストたちがストラッドにしか出せないと断言する魅力的な音質
があるからなのです。ということで、せっかくですので、イツァ
ーク・パールマン氏が奏でるストラディバリウスの音もお届けします。
「Itzhak Perlman-Violin Concerto in A minor,RV 356 Op 3 No 6」。
上記を検索してみてください。なんていい音なんでしょう♪
ちなみにカラーリングのお値段はブーツタイプで1万500円です。皆さんもぜひやってみてください。深みのある一足は、あなたの人生を深みのあるものに変えてくれるはずです。
干場義雅ほしばよしまさ
ファッションディレクター
東京生まれ。スタイルクリニック代表取締役。三代続くテーラーの家に生まれる。「POPEYE」でモデル、BEAMSで販売を経験後、出版社へ。「MA-1」、「モノ・マガジン」、「エスクァイア日本版」などの編…
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