子どもの頃から、どんな考えを持って行動をしているか、又その積み重ねの一つ一つが子どもの才能を引き出すために大切な事だと僕は考えています。
というのも、僕は、オリックス・ブルーウェーブ、阪神タイガース、西武ライオンズといくつかのプロ野球球団の中で、たくさんの選手に会ってきましたが、自身で中学硬式野球チームを結成してからというもの、監督として多くの子供や親御さん達と向き合う立場になり、子供の頃の過ごし方や教育が、将来に大きく影響を与えると日々感じるのです。
例えば、少年野球を見ていると、チームの中心である選手は大切にされている傾向が強く、 どちらかというと、よいしょされ、持ち上げられている事がよくあります。
しかし、そういった選手が、後々レベルの高いところに入っていくと、すぐに頭打ちしたり、指導者から些細なことで怒られて、今まで持ち上げられて育ってきた分、挫折を味わうと、小さな壁を乗り越えられない場合も多く見られます。
また、道具を大切にすることや、挨拶、マナーなど人としての部分が出来ていない選手は技術のことより、人としての部分をよく注意されます。そういったことで気持ちがめげてしまったり、人として当たり前の事が出来ない選手は、結果として技術を伸ばすことができなくなる場合も多いのです。
あたり前のことをあたり前に、小さなころから出来ていると、余計な注意をされないため、技術を向上するための練習に集中できます。そのために大切なのは、親の教育です。
田中将大のお父さんお母さんは、田中の中学時代、グラウンドに練習や試合を見に来ると、いつも黙って、試合や練習を見ていました。
田中に、家に帰ってお父さんはどんな話をするの?と尋ねたことがあります。そうすると、監督と同じことです。と答えが返ってきた。
お父さんお母さんも、私の指導と同じ考え方で、まず人としての礼儀、道具を大切にするなどあたり前のことをあたり前にすることを大切に考えて、育てられたようです。
指導者と親の教育が同じ方向であれば、子どもは迷うことなく、才能を伸ばすことに集中できるんですね。
指導者も、お父さんお母さんも、どうすれば子どもの才能を伸ばすことが出来るかをよく考え、発言、行動する事が必要です。時々一見子供の意思を尊重しているような言い方をされるご両親もいらっしゃいますが、その裏には、親や指導者の考え方の影響を受けている事もあると気づかなければなりません。
どちらにせよ、正解の答えというのは一つではないので、よく話をして親も指導者も子供も納得できて前に進めると一番良いですね。
奥村幸治おくむらこうじ
ベースボールスピリッツ代表
イチロー選手が210安打を達成した時に、イチロー選手の専属打撃投手を務めていたことから“イチローの恋人”としてマスコミに紹介され、以来コメントを依頼されてのテレビ出演多数 。 1999年に中学硬式野…
スポーツ|人気記事 TOP5
結婚と出産
武田美保のコラム 「武田VISON」
コーチ修行中
武田美保のコラム 「武田VISON」
自分の人生は誰かがどうにかしてくれるものじゃない
武田美保のコラム 「武田VISON」
本質の認識があれば、思考の違いは新たな何かを生む。
伊藤華英のコラム 「人生を前に進めるためのモチベーション活用術」
命の尊厳を考える
舞の海秀平のコラム 「諦めないで舞ペース」
講演・セミナーの
ご相談は無料です。
業界21年、実績3万件の中で蓄積してきた
講演会のノウハウを丁寧にご案内いたします。
趣旨・目的、聴講対象者、希望講師や
講師のイメージなど、
お決まりの範囲で構いませんので、
お気軽にご連絡ください。