オンラインミーティングをうまく進めるための勘所

緊急事態宣言も解除され、通勤電車にも賑わいが戻ってきました。ようやく平常に戻りつつある部分もある一方で、感染者数が再び増加の兆しを見せるなど、落ち着かない日々が続きます。
とはいえ、ビジネスは動かさなければなりません。ここ数ヶ月のコロナ騒ぎの中で、仕事を進める上で最も変わったのは、オンライン会議の普及ではないでしょうか。

かくいう私も、4月以降のビジネスミーティング、実施が見合わせになっていないセミナーは、すべてがオンラインになっています。さまざまなオンラインミーティングのツールが出てきており、そのいくつかを使ってきた経験を元に、PCでオンラインミーティングを快適に行うために気をつけるべきことをまとめてみます。

ネットワーク回線のチェック

オンライン会議で最も大きな問題となるのが、ネットワーク回線の容量不足です。これには会社側の回線容量と自宅側の回線容量の2つの側面がありますが、多くの場合、オンラインミーティングで問題になるのは自宅回線の方でしょう。スマホでの接続の場合は、近くにユーザーが沢山いたり、通勤時間帯や昼休みなどは速度は遅くなります。
光ファイバーなどの固定回線を契約している場合でも、マンション契約では多くの家庭でひとつの回線を共有するため、始業時など他の家庭で皆がオンラインミーティングを始めると回線が足りなくなってしまうということが発生します。
この様な場合、回線契約を見直せれば一番良いのですが、それも難しいでしょう。場合によっては、失礼してビデオをオフにすると、状況は改善します。

音質は大事

オンラインミーティングは映像と音声が使われますが、映像がカクカクしていてもあまり気にならない反面、音声が途切れたり、一部聞こえなかったりするのは非常にストレスになります。音声の品質に関係するのは、ネットワークとマイク性能です。
ネットワークについては上に書きましたが、回線が遅いと感じるときは、思い切って映像を切ってしまうことが考えられます。無理に映像を使って聞きにくくなるよりも、音声がきちんと聞こえる方が大切です。
スマホやノートPCにはカメラとマイクが内蔵されていますから、そのままオンラインミーティングに参加することができますが、私のまわりでは、オンラインミーティング用に別途マイクを購入する人が続出しました。それも、1万円以上の高級マイクですが、それによる効果は大きいと言うことです。（そもそも、放送やレコーディングなどの業界において、1万円のマイクは高いほうではありません。音質を極めるということはお金がかかるのです）

カメラは内蔵で大丈夫だが、ライティングは考えた方が良い

一方で、カメラは内蔵でもほぼ問題は無いようです。資料などは画面共有やファイル共有でなんとかなります。しかし、照明は少し考えた方が良いでしょう。自宅で壁際においてあるPCに向かうと、どうしても天井の照明が後ろからあたるようになってしまい、顔が暗くなります。会議室で窓を背にする場合も同様です。なるべく照明が顔に当たるようにすると、顔が暗くなりません。電気スタンドを自分に向けたり、Amazonなどでは「自撮りライト」なども売られていますので、こういったものを使うのも良いでしょう。

バーチャル背景は便利だがCPUを食う

自宅からオンラインミーティングに参加する場合に気になるのが、背景です。タンスや食器棚などが映り込むのは恥ずかしい、という人は多いです。そのために壁に布を張るひともいますが、Zoomなどでは、好きなイメージを背景に設定してくれる仮想背景機能があります。背景に緑の布を張った方が良いと言われますが、無くても大丈夫です。ただ、気をつけたいのは、これには一定のCPUパワーが必要と言うことです。非力なPCだと、うまく背景が設定されなかったり、画像がスムースに動かないことがあります。

ミュートに気をつける

よくある失敗が、マイクをオンにしたままで家族と話したり、子供を叱ったりしてしまうことです。オンラインミーティングのツールにはミュート機能がありますが、開始時点でミュートされるように設定しておくと、事故が少なくなります。

始める前にPCを再起動

オンラインミーティングは、結構CPUパワーを使います。古いOSを使っていたり、たくさんのアプリを動かしているPCでは、使っているうちにだんだん遅くなることがありますので、オンラインミーティングを始める前には再起動しておく方がなにかとトラブルが少なくなります。

コロナ対策は今後も続きますし、オンラインミーティングが無くなることは無いでしょう。長期的な投資として、環境の整備を進めておくことが大事だと思います。