ファッション&カラーコンサルタントの榊原貴子です。この4月から再び、ビュートライズで色彩コラムを担当させていただくことになりました。
色は心身に溶け込み、日常生活のなかで自他の深層心理に働きかけます。
色は他者の目に映る第一印象を左右します。また色を選ぶこと、色の刺激を受けること、そして、色を身にまとうことで自分のモチベーションをコントロールする心理作用もあり、時には体調にも影響を与える生理作用をも伴います。
今回から、皆さんのカラーソムリエとして、あなたを輝かせる色、色のチカラでライフスタイルを豊かにする秘訣など…多様な潜在性を秘めた色のチカラを最大限に生かす方法、状況に応じて使いこなす秘術をお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。
第1回目のテーマは「うららか」。サクラの季節になると、幼い頃に歩き、眺めた野山を思い出します。私の色彩の原点は四季折々の草木にあります。春を彩る色は中間色で、それほど鮮やかではないのに、目に映る印象はとても華やかです。冬枯れの後だからこそ、鮮やかな印象が倍加されるのでしょう。春の野山は私を楽しく明るい気持ちにしてくれました。
「うららか(麗か)」は春の季語でもありますが、太陽が明るく柔らかく降りそそぎ、万物が輝きはじめるという意味を持ちます。見ているだけで気持ちが明るくなったり、近寄ってその空気に包まれてみたくなるような雰囲気。この「うららかさ」を色で表現してみましょう。
色彩の明度は高いですが、コントラストは控えめになります。いわゆるパステル調の色はもっと鮮やかになる「のびしろ」を残した奥ゆかしさがあります。こうした中間色は自ずと人を優しい気持ちにさせます。ニュアンスに富んだ中間色の中でも、オレンジ系の色は健康的なイメージをかもし、実際、成長ホルモンの分泌を促します。
また、ピンク系は年齢を問わず可愛らしさを演出する色で、女性ホルモンの分泌を促進します。そして、イエロー系は古代エジプト人やマヤ人に太陽の色と見做されてきたように、温かみやパワーの源泉というイメージを伴います。
どの色であっても中間色、パステル調の色は身体よりも心に強く働き掛ける作用があるようです。季節を問わず、心に春を呼び込みたい、ほのぼのとした幸福感に浸っていたい、そんな気分をほかの誰かと共有したい。そう思ったら、人は自然にうららかな色を選んでいるのです。
(写真:Jordan Strauss/Invision/AP)
最近、アカデミー賞主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェットは「うららか」な色使いがとても上手です。 華やかながら決して派手ではなく、優しさと奥ゆかしさ、そして穏やかな空気感を感じさせるキャラクターです。彼女のファッションは「うららか色」を取り入れるのに、とても良い参考になるはずです。
そうなりたいファションイメージや人物像があったなら、先ずはその着こなしや色をそっくりまねてみる。さらに色に導かれて、自分らしさを発揮する。 これは、センスを磨くための定石です。
色彩のチカラでイメージのヴァリエーションを増やして、あなたの毎日を楽しく明るくポジティブに…Color Empowers You!
榊原貴子さかきばらたかこ
ファッション&カラーコンサルタント
パーソナルカラ(=個人に合う色)に基づいて、メイクアップからファッションにいたるまで、個性に合わせたパーソナル・ブランディングを提案する。女子プロゴルファーの横峯さくらへのカラーコーディネーションおよ…
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