講師だって、毎年、一歳ずつ歳を重ねる。 かつては、企画会社の社長だったわたし。 30歳を過ぎた頃から、 「ちょっと、吉本の裏話をしてよ」 「販売促進のヒントを話してよ」と、 知り合いの社長たちから頼まれるようになったことから始まった講演の仕事。 社内報の制作なども請け負っていたこともあって、 「大谷さんが、話できるなら、うちでもやって」と、 労働組合や女性社員などにも講演をするようになった。 最初の頃は、自分より年上の経営者メンバーに話をするのにドキドキしていた。 逆に20代や自分の同年代に話する時は、新しい出会いにワクワクしていた。 その時に出会った、何人かの労働組合の委員長たちは、 今は、上場企業の役員になっていたりする。 秘書などもついたりして、気楽に飲みにも誘えなくなった。 それでもありがたいことに、 「大谷さん、飲もう」と、声を掛けてくれる。 とっても嬉しい。 そして、そんなメンバーと飲んでいると、こんな話題になる。 「30代で出会ったけれど、もう50だよなあ」 「これから、どう生きる?」 30代、40代、それなりに一生懸命に生きてきた。 仕事もプライベートも一杯やってきた。 だからこそ、今の自分があると思っている。 そして、それなりに50代も忙しく仕事して生きて行ける気がする。 「でも、それでいいのだろうか?」 そんな話題になる。 「次世代のために何ができるか」そんなことも考える。 一方で、「今までできなかった夢をもう一度チャレンジできるか」 チャレンジできる最後の年代のような気もする。 20代は、夢の塊だった。 「世界中を見たい」 「本を書きたい」 「上場会社で働きたい」
次から次に夢が溢れてきた。 そして、そのうちのいくつかは叶った。 これ以上、叶えたいのは、贅沢かもしれない。
でも、今まで講師をしてきたらこそ、出会えた人がいる。 講師の仕事を通して、学んだこともたくさんある。 これらを、もっと、もっと繋いで、新しいことをしたい。 本だけでなく、世界の未来を創れるようなことをしたい。 50歳からのチャレンジ、ワクワクしたい。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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