自然のままのエレガント～2014AWトレンドカラー～

　まだまだ夏の陽射しが厳しい毎日が続いていますが、秋冬のファッション傾向が気になる季節になりました。
　
　今回は言葉から連想される色ではなく、2014年秋冬のトレンドカラーを言葉に変えてお伝えしようと思います。全体的な色の印象やスタイルから「自然のままのエレガント」と表現しました。理由のひとつには、今季は澄んだ青空、グレーに染まる雨空、芽吹き咲きほころぶ色から枯れて朽ちる色まで、優美な自然界の色がトレンドカラーになっているからです。
　
　もうひとつは、これまでのファッションバイブルにそったスタイルから脱皮して、自分の内に秘められた天性やこれまでの経験値から自然に身に付けたセンスを活かせそうなヴァリエーションとなっています。最近の秋冬の色傾向は、ナチュラル感はありながら味気ない色が多かったのですが、今季は程よい艶やかさを感じる色が多く見られます。これまでのナチュラルカラーが素朴な印象だったとすれば、今回はその素朴さに成熟が加味されたためエレガントな印象を受ける色が増えてきたのです。具体的に色を見てみましょう。

　ティントカラーはベージュや白に、色絵具を一滴落としたような上品な柔らかさがあります。ウォーム・ニュートラルはベーシックカラーに温かみを感じる色が混じり、自然の懐に抱かれているような穏やかな印象をあたえます。カーキやディープグリーン、朽ち葉色のような鮮やか且つ落ち着きのある色は秋冬の定番ですが、今季は晴れた日に眺める景色のような明るい艶を感じます。また、秋冬には珍しいブルー系も多くあります。他の色と黒を合わせると、色のコントラストから強さが出過ぎてしまうことが多々ありますが、今季はブルーやネイビーを積極的に使ってエレガントさを演出してみてはどうでしょうか？

　最後に、今季のトレンドカラーは、色から発せられるポジティブ感があり、世界的な経済が概ね回復してきていること、今後に期待が持てることを象徴しています。実は、景気をその年のトレンドカラーで解析できるほど、経済と色にはとても強い繋がりがあるのです。色を別の視点で読み解く話は、また別の機会に。

　色彩のチカラでイメージのヴァリエーションを増やして、あなたの毎日を楽しく明るくポジティブに…Color Empowers You！