私にとって世界中で出会う笑顔の写真は大切な存在であります。誰しもが笑っている写真は、見る人を理屈抜きに笑顔にしてくれる。世界中の笑顔は撮影のなかで一番ワクワクさせてくれる力を秘めていると感じています。
戦場という悲しい現場であっても、戦いが終わり平和の訪れた地域であっても、そして日本でも、欧米でも、そこで暮らす人たちの家族を思う姿には違いはありませんでした。家族が増える喜び、子供たちが成長していく姿、新しい家庭を築いていく子供たち。家族が共に暮らす中での喜びの節目を大切にしています。
世界中で衝突の原因となっている国境、民族、宗教、資源といった全ての線引きが存在しない世界共通の光景こそが家族がいつも一緒にいる姿でありました。子供を抱きかかえる母親の表情、大家族を養う両親の姿、父親に抱かれる赤ちゃんのシルエット。どれをとっても自然体の姿、慈悲深い力がみなぎっています。
家族の姿を追いかけるとき、その国々での偶然の出会いもあれば、長期間にわたって生活を共にさせていただくこともあります。日本から来たカメラマンである私を、初対面でありながらも自宅に招き入れてくれる家族にたくさん出会いました。各国の家族の方々との生活から教わったことは、旅人を迎え入れる喜びを大切にしていること、それはその地で暮らす家族の誇りであり尊厳であるということにも気づかされました。
伝統と慣習、祖父から子、そして孫へ、生きる為の知識と経験が大切に引き継がれ、それを守るための厳しさも優しさも明確に存在していました。食べ物が不足している、医薬品が足りない、暖をとる毛布も無い。極限におかれた人たちにとって最後に生き延びる力は、どんな時でも家族みんないつも一緒。必ず家族が近くにいることで一日一日生き延びることが出来る。この絶対的な力に胸が揺さぶられることが何度もありました。これからも世界中の家族の姿を記録に残していきます。
渡部陽一わたなべよういち
戦場カメラマン
1972年9月1日、静岡県富士市生まれ。静岡県立富士高等学校 明治学院大学法学部卒業。戦争の悲劇とそこで生活する民の生きた声を体験し、世界の人々に伝えるジャーナリスト。 世界情勢の流れのその瞬間に現場…
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