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コラム 人権・福祉

2015年07月17日

平和な国とはなんだろう?

 世界には様々な国が存在します。そこでは宗教、民族、国境、資源環境などその国が持つ特徴的な利点、困難が際立っています。多種多様な国々だからこそ感じ取れる平和の基準というものはなんだろう?そう考える機会が世界に触れれば触れるほど増えてきました。

 

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 世界にはデータとして世界で公表されている各々の国が持つ平和指数というものが存在します。どの国がいかなる価値観で平和を享受しているのか。世界で暮らす誰しもが求めている平和という概念。実際に公表されたデータからは、世界各国のなかで平和という基準のものさしが見えてきます。発表された平和度ランキングで第一位となった国。それはヨーロッパ北方に位置するアイスランドでした。

 

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 この国では戦争や紛争、貧困や格差など国の基盤を揺るがす要素の負荷が少なく、生活への満足度や福祉の充実など老若男女に寄り添った生活環境が評価されたということでした。家族の暮らし、そして外国との関わりにも許容と安定をもつアイスランドの存在は、日本と環境は違いながらも吸収できる要素がちりばめられています。福祉や教育、そして寛容の精神が時を経るごとに変化、そして進化してきているヨーロッパ。特にアイスランドや北欧を中心とした家族を基盤においた時間や空間の捉え方は、国家基盤が異なる国々でも様々な生活の原点に気づかせてくれます。

 

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 世界情勢が悪化の道を辿っている中、複雑な問題を一つの国だけで処理することは困難となってきました。人やものの流れだけではなく、情報という武器が瞬時に各国を駆け抜ける。相手が見えるようでみえないことへの不安を和らげる方法は、外国の慣習や取り組みに意識を向けることが一番身近な教科書といえるのかもしれません。格差や貧困、福祉の問題、諸外国との関わりや労働力を担う外国の方々とのつながり。自分たちがこれから辿ろうとしている道を歩いてきた先人の知恵が世界には多数存在します。相手のことを知ることが自らの足下を見つめるはじめの一歩なのかもしれないとアイスランドの国家システムをみて感じました。国の持つ美しさ、そして実践にともなう数値と論理データの構築。アイスランドという国の存在は世界各国が抱える問題を整理してくれるお手本なのかもしれません。

渡部陽一

渡部陽一

渡部陽一わたなべよういち

戦場カメラマン

1972年9月1日、静岡県富士市生まれ。静岡県立富士高等学校 明治学院大学法学部卒業。戦争の悲劇とそこで生活する民の生きた声を体験し、世界の人々に伝えるジャーナリスト。 世界情勢の流れのその瞬間に現場…

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