私の講演では、生成AIのような新しい技術の概要や使い方についてお話する際に、まずはAIの歴史、そしてニューラルネットワークがどのように動作するのかといった仕組みを簡単にご説明するようにしています。
こういった先端技術について学びたい、という方の中には、新技術に興味があってそれについて学びたい、という方ももちろんいらっしゃいますが、そもそも難しいことを言われてもわからないから簡単に使い方だけ教えてほしい、という方も多くいらっしゃいます。しかし、私はそのような方々が相手でも、歴史や仕組みからお話しすることが必要だと考えています。
それは何故かというと、歴史を知れば、最新の技術がどのような環境下でどのような経緯を辿って進化してきたかがわかるため、今の技術がどのような基礎技術から派生したものかがわかり、仕組を理解しやすくなると考えているからです。何が失敗し、何が良かったのかを知れば、技術が向かっていく今後の行く末も、ある程度掴めるでしょう。
また、仕組みを(簡単にでも)知っていれば、活用するときに「こういう使い方は向いていないかな」「この目的には使えそうだ」という予測が立てやすくなります。
新技術が得体の知れない「黒魔術」のようなものだと思っていると、怖くて使ってみようという気にならないかも知れません。飛行機が飛んでいるのを初めて見た人は「悪魔の仕業」だと思うかも知れませんが、現代に生きる私たちは、それが物理法則に則った仕掛けで空を飛んでいることを知っているため、魔法とも黒魔術とも思わずに乗ることができます。(好き嫌いはあるでしょうが)
仕組みをわかっていれば、悪天候で飛行機が飛ばなかったとしても「仕方がない」と受け入れることもできますし、「天候が回復するまで待とう」とか「回復にはしばらくかかりそうだから新幹線にしよう」といった対策も立てられるでしょう。つまり、「応用」が効くわけです。
昨年8月に野村総研が日本で実施した調査では、生成AIについて知っていると回答した人は61%でしたが、実際に使ったことがあると答えたのはわずか9%だったということです。これでは「活用」を考えるどころの話ではありません。
また、AIの進化により、生成AIに限らずさまざまな技術の進化の速度は劇的に速くなっています。一般企業がこの変化についていくのは容易ではありません。そういった意味からも、ある時点での「最新情報」を学ぶのではなく、「少し先」を見通せるようになるために、歴史や仕組みが大事なのではないかと、私は考えています。
大越章司おおこししょうじ
株式会社アプライド・マーケティング 代表取締役
外資系/国産、ハードウェア/ソフトウェアと、幅広い業種/技術分野で営業/マーケティングを経験。現在は独立してIT企業のマーケティングをお手伝いしています。 様々な業種/技術を経験しているため、IT技…
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