我が社で主催する年に一度のイベントの中に、「全国・講師オーデション」がある。講師力を競うもので、グランプリは、賞金100万円。審査員は、映像制作会社やテレビ局、新聞社、出版社の方々にお願いしている。それだけに、ファイナリストとして本選に進んだ人たちには、出版やテレビ出演、レンタルDVDのチャンスがある。予選会から始まって、本選に出られるのは12人。かなりの実力が問われる。講師の「お祭り」みたいなものだけれど、年を重ねるごとに賑やかなイベントになっている。
今年で6回目。その本選が9月のシルバーウィークに行われた。予選を通過した12人は、500人のお客様の前で話をする。カウンセラー、科学のお姉さん、成功哲学の講師、薬剤師、障がい者、語学の先生など、それぞれの分野で活躍中の人たち。グランプリを決めるのは、客席の投票。
そして、今年のグランプリは、大分でフリースクールを経営する男性だった。フリースクールの子供たちとのエピソードや子供たちの夢を応援する話。「子供たちの声に耳を貸さなきゃダメ」「子供たちは、みんな夢を持っている」そんな話に、会場は感動で包まれた。グランプリの受賞式での質問。
「なぜ、このオーデションにチャレンジしたのですか?」
答えは・・
「子供たちから『先生は、何にチャレンジするの?』と、問われたからです」
つづけて、
「100万円の使い道は?」
の問いには・・
「修学旅行に行けなかった子供たちを、修学旅行に連れて行きます」
「志」を持つ講師がグランプリになったことに、感動。そして、「まだまだ日本も捨てたもんじゃないなあ」わたしは、そう感じました。
お金って、出口がとっても大切。稼ぐことよりも、
「何に使うか」
って、すごく考えさせられる。何も考えていないと、どうでもいいことにお金を使ってしまったりする。わたしも、つい、流されてしまう。彼の話を聞いていると、
「お金の出口って、大切だよなぁ」
と、改めて考えさせられた。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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