真冬のはずなのですが、私が住む東京は1月27日の時点で雪が降っていません。
天気予報によると初雪は例年より一か月ほど遅く2月初旬になるそうです。
まぁ、銀世界と形容できるような大雪に見舞われると、都市機能が麻痺します。
東京に関しては、綺麗な景色も考え物かもしれませんね。
それでは前回に続き、オシムの言葉からリーダー論を研究していきましょう。今回のテーマは、部下のポテンシャルと自主性を導き出すためには、どのように対応すべきか―。こちらを探っていきたいと思います。
「たとえば、ジダンやロナウドが指示どおりに動いていなかったとしよう。
たしかに彼らはスターだが、間違っていれば指摘しなくてはならない。
私は自分の意見を言う監督だ」
リーダーは難しい仕事です。真正面から部下と向き合い、自分の意見を伝えなくてはなりません。逃げないリーダーは、必ずや部下の信頼を勝ち取ることでしょう。人望を気にする上司に限って、部下の顔色をうかがう傾向にあるようです。ところが、上層部にクレームをつけられるとあなたに責任転嫁……。ばかばかしくて、やってられませんよね。
「選手の顔色、気候条件、故障者の回復具合などは日に日に変化していくものだ。当然、練習内容も対応しなくてはならない。前日に考えても無意味なのだよ」
オシムは前日に練習内容を決定しませんが、決して怠慢なわけではありません。
選手のコンディションを十分に見極め、最も適合した練習法を探っています。
このやりかたを企業に当てはめてみましょう。
マニュアルに固執した方法論は、システムの硬直化を招きます。
状況は刻一刻と変化していくわけですから、あらゆる場面を想定し、
柔軟に対応する術が上司にも部下にも求められるわけです。
応用が利かない人間は、いかなる社会でも通用しません。
「どんなチーム、選手にも、長所と短所がある。彼らの特性をどこまで伸ばせるか」
私もかつて管理職を務めていましたが、部下の特性を軽視し、
短所を矯正することばかり考えていました。厭な上司だったに違いありません。
しかし、オシムのようなすぐれたリーダーは、部下の短所に目をつぶることができます。
よくよく考えてみると、短所は武器にならないのです。
一人ひとりの長所を徹底的に導き出し、自信を植えつけていく―。
それが組織の成功にもつながるわけです。自らの特性に気づいた部下は、モチベーションを維持しながら仕事をこなすことが可能になります。
「リスクを冒す哲学をジェフ千葉の選手たちと共有し、ともにやっていけるのか」
人生の理想はローリスク・ハイリターンでしょう。
しかも現在は不景気ですから、何事につけてもリスクを冒すには勇気が必要ですね。ただ、仕事を成し遂げる際にはリスクを伴います。及び腰では何もできません。失敗を恐れずに成果を求めようと、オシムは言いたかったのではないでしょうか。
私事で恐縮ですが、ワールドカップ以降の日本サッカーは閉塞気味で、
我が家の経済事情も切迫してまいりました。
しかし、いまこそリスクを冒し、大きな成果を得るべく準備中であります。
ハイリスク・ハイリターンを狙ってみますね。
では、また来月―。
粕谷秀樹かすやひでき
ジャーナリスト
サッカー解説者人気ランキング2位!(エル・ゴラッソ紙より) 「日本スポーツ企画出版社」にて週刊サッカーダイジェスト副編集長、月刊(後に月二回刊)ワールドサッカーダイジェスト初代編集長、同社の編集局次…
スポーツ|人気記事 TOP5
結婚と出産
武田美保のコラム 「武田VISON」
コーチ修行中
武田美保のコラム 「武田VISON」
自分の人生は誰かがどうにかしてくれるものじゃない
武田美保のコラム 「武田VISON」
本質の認識があれば、思考の違いは新たな何かを生む。
伊藤華英のコラム 「人生を前に進めるためのモチベーション活用術」
自分らしさの追求
武田美保のコラム 「武田VISON」
講演・セミナーの
ご相談は無料です。
業界21年、実績3万件の中で蓄積してきた
講演会のノウハウを丁寧にご案内いたします。
趣旨・目的、聴講対象者、希望講師や
講師のイメージなど、
お決まりの範囲で構いませんので、
お気軽にご連絡ください。