今でこそ、「コーチング」という言葉、そんなにめずらしくない。企業研修などでは、この「コーチング」のスキルを学ぶものも多い。「こうしろ」「ああしろ」が「ティーチング」なら、「君は、どうしたいの?」「それを実現するためには、どうすればいいの?」と、質問形式で相手に考えさせて行動を促すのが「コーチング」。
このスキルを学んだのは10年以上も前。当時のわたしは、企画会社の社長。部下の育成につまづいていた。「コーチング」の存在を知って愕然とした。正直、その時まで、部下に指示、命令しかしていなかった。
「ティーチング」が悪くて「コーチング」が良いという話ではない。技術が違う。「ティーチング」は、「教える」。一方、「コーチング」は、「相手を認めて、引き出して、応援する」。そのスキルを理論に基づき、実践形式で学んでいった。
コーチングを学ぶ中で、一番響いたのは、
「あなたが幸せでないと、人を認めたり、引き出したり、応援したりできません。まずあなたが幸せであることが大切です」
本当にそうだと、納得がいった。
これをきちんと勉強し身に付けると、なぜか幸せになれそうな気がした。実際、「コーチング」を学んでその技術を意識していると、人間関係が良くなった。そして、仕事もうまく行くようになった。問題が起こっても、それまでは、人のせいや世の中のせいにしていたことも
「目の前に起こっていることを受け止めて、 どうやったらプラスになるか考えてみよう」
と、受け止めて、気持ちを切替えられる自分になった。そんな「コーチング」のスキルを伝えたくて、あちらこちで話題にしていると、
「大谷さんにコーチングの研修をしてもらいたい」
と、いろんな会社や労働組合さんから声がかかるようになった。その流れで出版できた本が、「元気をつくる吉本流コーチング」(ディスカバー刊)だった。そこそこ売れたものの、最近は、本も消耗品。何回か増刷になったけれど、いつのまにか忘れられた存在になっていた。
そんな本を救い出してくれたのが、マイナビ出版の若手編集者の水野さん。彼女は、ケータイ小説などでベストセラーを出してきた理系女子。
「新しくリニューアルして、若い人たちにも読まれる本にしたい!」
と、生まれ変わらせてくれた。タイトルも一新した。
この本が、誰かの「心の元気」の素になったら、とっても嬉しい。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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