昨年、朝日新聞社さんから「ごきげんで生きる48の方法」を出版させていただいた。これが「きっかけ」で、ありがたいことに、企業や労働組合さんからの「ストレス・マネジメント」の研修や講演の依頼がさらに増えた。そして、やっぱり、わたしを呼んでくれる人たちは、みんな言う。
「ストレスチェックもメンタルヘルスも大切だけれど、ごきげん力って本当に大切ですよね」
わたし自身は、いつも言っている。
「ごきげんを取ってもらえるのは、25歳まで。それから先は、自分で自分をごきげんにできる力を持つことが大切」
実際、誰もわたしのごきげんなんて取ってくれない。取ってくれるのは、何か頼みごとがある時くらい。(笑)
でも、不機嫌は、移る。誰かが不機嫌だと、周囲の人まで嫌な思いをする.それどころか、職場の雰囲気が悪くなって、仕事の効率を下げることだってある。わたしだって、不機嫌な人の側に近寄りたくない。いつも、楽しく前向きに仕事をしていたいし、生きていたい。だから、そのための努力はする。
てっとり早くごきげんになるために、美味しいものを食べたり、お気に入りの服を着たり、お気に入りの物を持ったりする。でも、嫌なことも次から次に起こる。話を聞いてもらえなかったり、思い通りに事が運ばなかったり、お客さんとトラブルになったり、日々いろんなことが起こる。
「なんで、そんなことを言われなきゃならないの」
と、思うこともある。いろんなことを言う人がいる。大学院に行っただけで、
「今さら、何を勉強するんだろう」
などと陰で言う人もいる。いちいち気にしていたら身が持たない。そして、そんなことを言う人は不機嫌。そんな人に巻き込まれて、こちらが不機嫌になっている場合でもない。
だから、落ち込みそうになったら、熱いお風呂に入って寝る。そして、起きてから、ゆっくり対処法を考える。睡眠不足は不機嫌の素。
「何がやれるか」
「他にできることはないか」
自分と向かい合ってみる。
自分に元気をくれる仲間とごはんに行く。そんな仲間がいることに感謝。また、わたしの場合は、海を見ると元気になる。波音が結構嬉しい。「元気」という字は、「気を元に戻す」と書く。ジタバタするのではなく、気を元に戻すことが大切。
元に戻ったら、さらにパワーアップするためのごきげんの素を探す。そして、人の前では、できるだけいつもごきげんでいるようにしたい。そんなごきげんなわたしの周囲には、ごきげんな人がたくさんいる。とってもありがたい。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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