はじめまして。渡邊洋子です。
今回から皆さんの心の健康のために役に立つコラムを掲載していければと思います。
少しほっとできる時間にして頂けると幸いです。
私はこれまでずっと広告業界で働いてきたので、
現在臨床心理士の肩書きでお仕事させて頂くようになって、
周りの人から「臨床心理士って何をする仕事なの?」と質問されることがよくあります。
ですので、今回はまず臨床心理士についてお話させて頂きます。
皆さんは幸せな人ってどんな人だと思われますか?
容姿端麗な人?頭の良い人?人から人気がある人?お金持ち?
心理学では幸せとは非常に主観的なものであるという「主観的幸福感」という考え方があり、
幸せな人とは「自分の幸せが何であるかを知り、それを達成している人」ということになるかと思います。
それだけ聞くとあたりまえの定義のような気がするのですが、実は現代社会においては
この「自分の幸せが何であるかを知る」ということが意外に難しいのです。
今はまさに多様性の時代、ともいわれ様々な生き方、価値観が推奨されています。
それに加えて体験不在の時代、ともいわれ、何でもインターネットで検索し、百聞は一見に如かず、
当たって砕けろ!ではなく、失敗は許されない、何でもスマホ頼みという思考です。
多様な選択肢が増えたにも関わらず、自らが様々な修羅場を体験し、
判断力を養うというライブ感覚が圧倒的に不足してしまっているので、
情報の洪水の中で何を選んでよいかわからなくなってしまうのだと思います。
・婚活してるけど、いざ決めようと思うと気持ちが落ち込んでしまう。
本当に結婚したいんだっけ?周りや親が言うから?
・目標の会社に入って経済的にも恵まれ、出世したけど全然幸せじゃない、
こんなことがしたかったんだっけ?
・就活中だけど入りたい会社が全くない。やりたいと思うことも全くない。
自分は何がしたいんだろう。
こうやって考えていくと自分の幸せや目標が、はっきりしている人はかなり限られ、
はっきりしていたはずの人でも人生のあるタイミングで、
それがわからなくなってしまうことも多いと思います。
そんなときに、相談者がどうしたいのか、どう生きて生きたいのか、
相談者と共に考え、整理していくのが臨床心理士の使命だと、私は思っています。
これから様々な視点でコラムを展開してきますので、皆様の知恵に少しでもお役にたてればと思います。
渡邊洋子わたなべようこ
公認心理師
大学卒業後、株式会社博報堂に入社し、ラジオ局、新聞局で勤務。ラジオ局ではFM局の番組のスポンサー業務を、新聞局では読売新聞担当として新聞広告業務に携わる。その後出産のため退職し、専業主婦を経験。200…
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