子ども時代に一番大切なのは、毎日安らかな気持ちで過ごせることです。これは私の講演でも常に強調していることです。
そういう生活の中で、初めて、「自分は親に愛されている。自分はこの家にいていいんだ。自分は存在していいんだ」と感じることができるからです。でも、子どもの安らかな生活を一番妨げているのが、多くの場合、親が子どもを叱るという行為です。「また○○してない。○○しなきゃダメだろ。何度言ったらできるんだ。そんなことでどうする?いつになったらやる気になるんだ」などの言葉によって、子どもたちは深く傷つき、安らかな気持ちで過ごすことなどできなくなります。
なぜこうなるかというと、親は子どもに対していろいろな願いを持っているからです。片づけができるようになってほしい、勉強をがんばってほしい、だらしのない性格を直させたい、挨拶ができるようにさせたい、等々・・・。こういった親の願いが強ければ強いほど、子どもは大変です。というのも、どの子にも持って生まれた資質というものがあり、何事もそんなに簡単には変えられないからです。
ですから、口で叱っているのではなく、まずは、子どもができるように工夫してあげることが大切です。それでもできなければ、親が手助けをしてあげればいいのです。そして、子どものできないことやしょうもない部分については、目をつむれる親であってください。目をつむれる親なら、子どもは毎日安らかな気持ちで生活できます。
反対に、目をつむれない親のもとでは、子どもは毎日緊張した状態で過ごすことになります。こういう生活だと、子どもは親の愛情を実感できなくなります。そして、「自分は親に愛されていない。自分はこの家にいない方がいいんだ。自分は存在しない方がいいんだ」と感じるようになってしまいます。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
教育|人気記事 TOP5
勉強を好きにさせたいなら学習マンガがオススメ
親野智可等のコラム 「本当に子どもを伸ばす大人とは?」
兄弟を比べて叱ったりほめたりすると、子どもは親の愛情を疑うよ…
親野智可等のコラム 「本当に子どもを伸ばす大人とは?」
夢を持てない若者たち
春日美奈子のコラム 「子育て、自分育て」
条件つきでなく無条件にほめる言葉を贈ろう
親野智可等のコラム 「本当に子どもを伸ばす大人とは?」
講演・セミナーの
ご相談は無料です。
業界21年、実績3万件の中で蓄積してきた
講演会のノウハウを丁寧にご案内いたします。
趣旨・目的、聴講対象者、希望講師や
講師のイメージなど、
お決まりの範囲で構いませんので、
お気軽にご連絡ください。