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みなさま、連載コラム『ウェブマーケティングに強い社員の育て方』の第6回記事ページにアクセスいただき、ありがとうございます。
主にウェブマーケティングのクライアントワークや講師業を生業としている、株式会社イーグッドの榎本晋作と申します。
前回は『ウェブ広告戦略作成のための3ステップ(ウェブマーケティングに強い社員の育て方vol.5)』というテーマでしたが、今回はその続編になります。
主題は、ずばり「ウェブ広告の特徴と選び方」!
SEO(検索エンジン対策)やソーシャルメディア運用と違い、予算をかけてアクセスを得て、即効性を狙う広告戦略。
皆様の会社のROI(費用対効果)を最大化していただくために、全力で執筆したいと思います。
*なるべく、現場視点でどう使えばいいかも説明させていただきたいので、消化不良にならないように、今回は王道の2つの広告媒体に致します。(次回もお楽しみに!)
■ウェブ広告の選び方
→前回記事の3ステップ(売上、ターゲティング、広告選択)
講演依頼.com新聞2019年10月27日配信のコラム記事のスクリーンショット
大前提となる広告戦略の立て方ですが、こちらは、前回記事の振り返りになりますが、基本的に、ウェブ広告選択の際には、下記の3ステップが王道かつ理想の方法になります。
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【ウェブ広告の選び方】
1.売上目標策定
↓
2.ターゲットユーザーの動きを一覧にする(カスタマージャーニー)
↓
3.定義した動きに対して、どういう広告を出せばよいかを定める
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よく現場で
「この広告を使おう!」
のようなプロセスから入るパターン(たとえば、インスタグラム広告ありき)を聞くことがあるのですが、このように方法論から入るのは、失敗率を高めてしまうので注意が必要です。
理想は「ターゲットユーザーがこういう消費行動をするので、この広告を使おう!」のようなユーザー目線の広告選択です。
そして、今回の記事は
「でも、広告の種類がわからないと、ユーザーの動きがわかっても選べない・・・」
という悩みを脱するためのものです。
*こちらの3ステップに関して掘り下げて知りたい方は、前回記事をぜひご確認いただけましたら幸いです。
→ウェブ広告戦略作成のための3ステップ(ウェブマーケティングに強い社員の育て方vol.5)
*「理想」という言葉を連呼しているところから、あらゆることを察してくださったことも多いと思いますが、本件につきましては、私に研修や講演の際に直接聞いていただくか、別の機会でコラム化しようと思います。
■ウェブ担当者が抑えたい王道のウェブ広告はこの2つ!
セミナー中の様子
細かく数えると無限にあるウェブ広告ですが、解説しすぎると、「ウェブ担当者が自分で学べることと、外注した方がよいこと」の時のように、8500文字を超えて、読了までお時間いただいてしまいますので、今回は、「ウェブ担当者が必ず抑えたい王道の2つ」に絞らせていただきました。
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■ラインナップ
1.Googleリスティング広告
2.Facebook広告
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1.GooglePPC広告(リスティング広告)の特徴
→キーワードごとに出せる検索連動型広告(利益率の高い商材で、サイトにすぐアクセスを集めたいときにオススメ)
[ウェブマーケティング セミナー]と2019年10月27日に検索した際に表示された広告。
まず1つ目は、Googleの検索エンジンに対して最上部に表示させるために出す広告です。(SEOと呼ばれる検索エンジン対策とは違うのでご注意を。[広告]という文字がついているものです。)
PPC広告とは、Pay Per Click広告、つまり「クリックする度に課金される広告」です。(逆に言うと表示されてもクリックされなければお金はかかりません。)
■主な特徴
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・新規認知向け
・【☆】検索キーワードごとに広告が出せる
・【☆】クリック課金
・上限金額が設定できる
・広告の配信期間も設定可能
・すぐに出せる
・1日ごとの上限金額が設定可能
・広告のキーワード決め、タイトル作成、ディスクリプション(説明)作成が必要
・Googleアカウントがあると出稿できる(gmailではなく会社の独自ドメインでも可)
・ランディングページ(クリック後にアクセスするページ)を数パターン用意できると効果が出やすい
・【☆】検索してたどり着くサイトなので、購入率はSNS広告などよりも高めなことが多い
*【☆】マークがついているのが、重要ポイント
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■注意しておきたいこと
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・利益率の高い商材/サービスにはオススメ(BtoBのコンサル、BtoCのビジネススクールなど)
・利益率の低い物販などの場合にはリピート訴求の仕組みがあることが大事(コスメの定期購入、食品ECのメルマガリピートなど)
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■私的コメント
「月次でミニマム10万円以上広告費を出せて、また、サイトを立ち上げたばかりでアクセスが全然ない状態です。」
このようなケースでは基本的にPPC広告の出稿は検討されることをオススメします。
*単価や利益率が高めのサービスサイトでしたら、とくに。
ただ運用についてですが、PPC広告専門の代理店も存在するくらいのものですので、運用は自社で経験値のない人間が行おうとすると、すぐに効果を出すのは若干難しいかもしれません。
また、ある程度、仕組みがわからないと、代理店とも会話が通じず、任せきりになってしまうので注意が必要です。
一番現場で相談いただくケースとして「代理店がレポート出してくるんだけど、よくわからないし全然効果が上がらない!」というがあります。
その多くは「言葉(リスティング広告に出てくる専門用語)の意味がわからない!」に起因します。
専門用語とは、たとえば、こういうものです。
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・CVR
→コンバージョンレート、つまりアクションした率。例えば、100人がアクセスして、1人が資料ダウンロードしたらCVR1%。
・品質スコア
→キーワードのNEEDSにあった広告文やサイトかどうか?を表す指標。例えば、「講演依頼 都内」というキーワードに対しては、「関西の講演なら株式会社イーグッド」のようなものであれば、品質スコアは微妙です。
・部分一致
→設定したキーワードそのままではないが、部分的に一致しているので広告表示されるもの。例えば「講演依頼 ウェブマーケター」というキーワードで広告を買っていた際に「ウェブマーケティング 講演」や「ウェブ 講演専門家」とかで表示される。ちなみに「ウェブマーケター 好演」というタイプミスでも表示されることがあります。
・除外キーワード
→「このキーワードでは表示しないでください!」というもの。例えば、「講演依頼 ウェブマーケター」というキーワードで広告を買っていた際に「講演依頼 マナー」でも表示されていたケースで「マナー」は削除するような設定。(ムダクリックを防ぐ)
・完全一致
→広告を出稿するキーワードと完全に同じもの。例えば「講演依頼 ウェブマーケター」ならそれ以外は出ない。「講演依頼 マーケター」でも出さないでほしいというものです。主に会社名やサービス名の広告で買ったりします。
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少し説明が長くなりましたが、おそらく上記、私の説明なしに「部分一致」や「品質スコア」とか会話で出て来たら「え・・・(なに、それ・・)」と思ってしまうのではないでしょうか?
この辺は、よく「コミュニケーション能力」の話題になるのですが、広告を普段運用している担当者はクライアント相手に、ついつい連呼してしまうケースが多いのを感じます。(私はその通訳の仕事もたまにしています。)
ただ、このような言葉に関しては、英単語を覚えるような難易度ではありませんので、実は管理画面を複数回見て、1ヶ月くらい運用しているとわかるものです。
ですので、代理店にお願いするとしても、担当者をその状態までレベルアップしていくのにオススメの方法があります。
それには、まずは「自分の会社名(もしくはサービス名)の完全一致」で広告を出してみることがオススメ。
【「自分の会社名(もしくはサービス名)の完全一致」で広告を出してみる】
を具体的に説明すると、ようするに、「自分の会社名かサービス名のキーワードで広告を出稿して、それ以外の言葉では出ないようにする」ということです。
*少しマニアックですが[完全一致]以外の設定にすると、似たようなキーワードでも表示されたりします。
たとえば、「講演依頼.com」と検索したときに、サイトを立ち上げたばかりですと、まだ検索の上位にはひっかからないことがあります。
そうすると、せっかく何かのきっかけで「講演依頼.com」を知っても、他のサイトに行ってしまうことも・・・。
それを防ぐのはサイト名の完全一致で出してみること。
ブランドの知名度にもよりますが、まだあまり認知されていない場合、多くのでケースで月間1,000〜10,000円程度の広告費で十分な予算です。
2.Facebook広告(リスティング広告)の特徴
→ターゲット属性を絞って出せる広告
2つ目は、Facebook広告です。
Facebook広告の最大の特徴は、ターゲティング広告であること。
自社の顧客ペルソナがしっかりとしていればしているほど、効果を発揮しやすい広告とも言えます。
■主な特徴
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・【☆】年齢、性別、居住地域など、限定して広告を出せるターゲティング機能
・すぐに出せる
・1日ごとの上限金額が設定可能
・広告の配信期間も設定可能(キャンペーン期間など便利)
・【☆】モバイルユーザーに強い(92%がモバイルユーザー*)
・広告のタイトル作成、ディスクリプション(説明)作成が必要
・ランディングページ(クリック後にアクセスするページ)を数パターン用意できると効果が出やすい
・PPC広告よりは、購入意識の低いユーザーが多い(Facebookを見ているときに、なんとなく目に入った人が多いため)
*【☆】マークがついているのが、重要ポイント
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■注意しておきたいこと
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・属性でターゲティングはできるが、プロフィール設定をあまりしていないユーザーに表示されない弱点あり
・10・20代前半の若いユーザーには弱め
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■私的コメント
ターゲティング広告の特性がFacebookの最大の武器です。
例えば、私が過去に見た「ターゲティングの特性をうまくいかしたタイトル例」として顕著だった例を2つ紹介すると、下記のようなものがありました。
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1.中央大学卒の方にオススメの求人案件
2.34歳にオススメの婚活方法をご紹介!
*中央大学卒で、34歳(1985年生まれ)の独身男性(つまり、私)に対して、配信されていた広告。
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上記ほど絞り込む場合は、クリック先のページを作り込む必要があるのですが、「え、、、専用ページ作るのはちょっと・・・」という方も多くいらっしゃいます。
ですが、そこまで深く考え込む必要はなく、下記の実行方法でしたら、1〜4時間程度でできるというものを、ご紹介します。
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■中央大学卒の方にオススメの求人案件
→記事ページか、ポータルサイトであればカテゴリーを新たに作る
■34歳にオススメの婚活方法をご紹介!
→コラム形式の記事ページか、Youtube動画をサイトに埋め込む
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実行オペレーションも大事なのですが、実は注意しなければいけないことがもう1つ!
Facebook広告を運用していて、よくある問題は
「ターゲティングしすぎて、広告があまり届いていない!」
というものです。
どういうことかと言いますと、「細かくプロフィールを設定していないユーザーが多い」と、対象ユーザーに表示されないことが起こるケースです。
上記で言いますと、仮に私が「中央大学出身であること(出身大学)」および「34歳であること(生年月日)」を設定していない場合、まったく表示されません。
ですので、オススメの使い方は「ターゲティングを細かくしたパターン」と「ターゲティングをゆるくしたパターン」を複数用意して運用することです。
何パターンか運用して、表示件数やクリック件数の多いものを選択していくのが比較的、自社に最適なターゲティングの発見方法になります。
*少し発展編の話ですが、ターゲティングしたユーザーには複数回表示されるので、長く同じ広告を運用しているとだんだんクリック率は落ちてくる傾向にあります。
ちなみに、キーワード選定がない分、比較的PPC広告よりも運用しやすいので、PPC広告よりも、Facebook広告の方が内製化のスタートにはオススメです。
■難しく考えるよりも、最初はデータ集めのために自社でどんどん取り組む
最初の話と矛盾してしまうのですが、実は広告などのデータや実体験なしにカスタマージャーニーを作ってしまうと、精度の低い机上の空論になってしまうことがあります。(「鶏が先か、卵が先か」に近い話なのですが。)
ですので、精度の高いウェブ広告施策を作るために、あえて、数ヶ月はデータ集めのために、予算をとって、自社で広告を回してみるという方法ができると、効果が上がりやすいのと、代理店との話もスムーズにできるチーム形成には有効です。
*最初に自社で実施するために経験者をアドバイザーをつけることも有効な施策です。
ぜひ、皆様、有効な広告運用のために、少額からのスタートでも大丈夫ですので、現場でどんどん広告を回してみて、広報活動を有効に進めてみてくださいね。
今回もご拝読いただきありがとうございました。
次回は、ウェブ広告シリーズの第3弾で「リマーケティング広告とメディアミックス(広告の組み合わせ)」について配信いたします。
*講演依頼.comの榎本晋作のプロフィールページはこちらになります。
→榎本晋作(株式会社イーグッド 代表取締役/ トリップスタイル株式会社 取締役/ 明星大学 経営学部 非常勤講師)
*今回の記事作成に関しては下記の記事のデータを引用させていただきました。
→2018年「公表データ」で見る主要SNSの利用者数と、年代別推移まとめ
→LINE、Twitter、Instagramの利用率が伸長、Facebookは若者離れが顕著【リスキーブランド調べ】
榎本晋作えのもとしんさく
株式会社イーグッド 代表取締役
デジタルマーケター/IT教育者。「未来社会をリードできるビジネスパーソンを育てる」をミッションに、現役事業家、経営者、デジタルマーケターの視点から講演・研修・コンサルティングを実施。 テクノロジ…
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