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2017年11月20日

感性を磨き育てることで、明確なビジョンが見えてくる

なかなか先のことは見えませんが、大きな夢に加え、「ビジョン」を持つことも大事です。

3年ごとの3YearsVision(スリーイヤーズビジョン)と、
10年ごとの10YearsVision(テンイヤーズビジョン)を持つ。
ぼんやりとでもいいからビジョンを持ち、仮説を立てることです。
何をしたいかわからない上司や会社には人はついていきません。
リーダーは、ビジョンを立てて、その仕事に向かっていくことが大切です。

ビジョンを立てておくと、みんなが、
その達成をするためのやり方を知っているという状態になります。
すると、仕事は速く進みます。

「未来のことはわからない」と言っているだけでは、前へ進めなくなってしまいます。
今、目の前にある社会の仕組みを前提に、ビジョンを立てることです。
社会の根底の仕組みが変わったら、その時代に合わせてビジョンも変えればいいのです。

ビジョンを持つために、リーダーは、時代を読む必要があります。
先ほどもお伝えしたように、未来は何が起こるかわかりません。

ですが、リーダーは部下たちの旗ふり役ですから、
今の時代を読み、未来を予測して、どちらの方向に進むか、決めなければなりません。

今の時代を読むために、ひとつには、
「今Twitterで、どの言葉がいちばんつぶやかれているか」など、
SNS等の情報を調べる方法があります。

ただし、注意すべきは、
基本的にはSNSで流れている情報は流行りものであり、流行りものは廃りものだ、
と覚えておくことです。

目先の流行りに飛びついた途端、時代が次の流行に移ってしまうこともある。
今飛びついても時代遅れにならないかどうか、
判断が難しいため、判断できる感性を培っておく必要があります。

そのためには、普段から、「捨て目・捨て耳」で、
なんでもないことに目をとどめておくようにしましょう。
いちばんいいのは外、つまり現場に行くことです。

アイスクリームの業界なら、売り場を見ることです。
コンビニやスーパーに行って、どんなものが置かれているのか、
あるいは置かれなくなったのかを見る。
行くことで、目だけじゃなく、肌で感じることができます。

感覚器官には、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、それから触覚があります。
触覚は皮膚(=肌)で感じます。人間の感覚器官の中でいちばん大きいのは肌。
つまり、多くの情報を感覚的に集めることができます。だから、肌感覚は非常に大切です。

また、ドイツの人智学者ルドルフ・シュタイナーは、
人間には5つの感覚に加えて、もう7つの感覚があると言っています。
生命感覚、運動感覚、平衡感覚、熱感覚、言語感覚、思考感覚、自我感覚です。
全部で12あることから「12感覚」と名付けています。

ここではそれぞれについて、詳しく説明はしませんが、
興味のある人はシュタイナーの本を一読してみるといいでしょう。

リーダーはこうした感覚があることを知り、あらゆる感覚(=感性)を磨く必要があります。
感覚の感度が高いほど、時代を読むことができるからです。

人間そのものにしか感じられないところを大切にして、
時代を読む感性を育てて、ビジョンを立ててほしいと思います。

鈴木政次

鈴木政次

鈴木政次すずきまさつぐ

“ガリガリ君”の開発者そして育ての親

1946年 茨城県出身。1970年 東京農業大学農学部農芸化学科 卒業後、赤城乳業株式会社に入社。1年目から商品開発部に配属される。愛すべき失敗作を生み出しながらも、「ガリガリ君」、「ガツンとみかん」…

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