皆さん、こんにちは。キティこうぞうです。
今回から「メンタルヘルス講座」がスタートします。
皆さんのお役に立つお話をしていきたいと思います。
どうかお付き合いください。
私は普段、日本のいろいろな企業や団体を回り、メンタルヘルス研修の講師をさせて頂いております。上司が部下の相談を受けるための方法や、こころを健康にして楽しく働くための方法などをみなさんにお伝えしています。
私の夢は、日本全国のあらゆる人たちが楽しく生活ができ、お互いが助け合える社会をつくっていくことです。今回のコラムでは、私が普段お話していることをみなさんにもお伝えしていきたいと思います。
まず今回は、私がメンタルヘルス講師になったきっかけについてお話しします。
私は約20年前にデパートに入社をしました。高校生のときにアルバイトで母親がやっていた「たこ焼き屋」を手伝うことで接客業に興味を持ち、それをきっかけに「物を売る」ことを勉強し、大学での専攻は「マーケティング」、卒論も「人はなぜものを買うか」でした。特にデパートに入りたかったのではなく、「とりあえず」という感じでした。
はじめに配属されたベビー用品売場では、妊婦のお客様に生まれてくる赤ちゃんのためのベビーカーやベビーベッドを提案することが私の仕事でした。初めて経験する出産に不安な気持ちのお客様に対し、必要な知識やスキルをお伝えする。そういった日常業務を重ねていく中で、あくまでも商品は二次的なもので、お客様に「安心感」と「夢」を与えることが自分たちの仕事だと気づいたのです。
出産を無事終えたお客様が、赤ちゃんを連れて私のところに来てお礼を言われたときの感動と喜びは今でも忘れられません。
そんな私に転機が訪れます。入社して数年が経った頃、『世話好き』で通っていた私は職場の代表社員である労働組合の執行委員をやることになり、その後、あっという間に組合専従から執行委員長を務めることになりました。今から9年前、私がまだ35歳のときでした。
執行委員長に就任した直後、会社で希望退職を募ることになりました。私は執行委員長としてそれを受け入れる判断をしたのですが、一番辛かったのは「自分は希望退職を申し込んでいないが、これからうちの会社はどうなっていくのか。非常に不安だ」という相談に来る社員が非常に多かったことでした。わからないから答え様がない、でも何とか不安を解消してあげたい。そんな状況に私は悩みました。相談を受けるスキルを何かしら身につけられないだろうか。そんなことをきっかけにカウンセラーの資格を取得しました。
その後、「相談スキルを自分ひとりで持っているのはもったいない」との思いから、執行部のメンバーにも伝えようと執行部研修で講師を担当し、それがきっかけでお付き合いのある他の労組から講演の依頼が来るようになりました。当時、私は外商部に所属していたこともあり、「商売につながれば」と軽い気持ちで講演を受けていました。
ところが、その頃からメンタルヘルスの問題が各企業で取り上げられ、労組からの問い合わせも多くなり、あっという間に年間50本もの講演をこなすようになっていました。6年間の執行委員長を退任して会社に戻ってからは、今までの労組に加え、企業からの講演も受けるようになり、講演数も年間100本と倍増したため、会社の業務との両立が難しくなってきました。
そんな頃でした。ある労組からの依頼でメンタルヘルスセミナーの講師をしたとき、講演が終わってから受講者の一人が私のところに駆け寄ってきて、「ありがとうございました。助かりました」と言ってきたのです。「助かりました」? そのときは意味がわかりませんでしたが、後からジワジワと実感がわいてきたのです。「もしかしたら私は1人の人間の命を救ったのではないか」と。
それ以来、自分の中で仕事の使命感が変わったのです。「これからは人を救う仕事がしたい」と思い、20年間勤めたデパートを退社しました。それで、昨年の7月からプロのメンタルヘルス講師になり、今に至るわけです。今後は、少しでも多くの人に私の話を聞いてもらい、「人を救う」ことができたらと思っています。また、できるだけ多くの「人を救う」ことができる人材を育てていきたいと思います。
次回は、「なぜ『キティ』という名前なのか?」ということについて書きたいと思います。
キティこうぞうきてぃこうぞう
職場のメンタルケアコーチ
1964年、名古屋生まれ。名古屋大学経済学部経営学科にて、「産業組織心理学」、「マーケティング心理学」を専攻。1987年に卒業後、株式会社名鉄百貨店入社。子供服売場、法人外商を担当し、顧客心理学を実践…
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