ニコ・キビ・ハキとは「ニコニコ・キビキビ・ハキハキ」という語呂の良いシンプルな言葉を更に省略したものである。その意味は、「ニコニコ笑顔で、キビキビと機敏に、ハキハキと爽やかな表現や行動を実践しよう。」というものだ。これは1980年に私が創業したカレーチェーンがまだ4店舗だった頃、モットーとして決めた言葉である。
当時僅か10人程度の社員数ではあるが、全員が高レベルで実践することに強くこだわっていた。勿論それは、お客様本位のお店、お客様の期待に応えたいという強い思いからに他ならない。社員の一人一人がその心を持ち続けているならば、お客様からより信頼され、期待される店になれると確信している。
約9年前に引退をした後、現社長はこの「ニコニコ・キビキビ・ハキハキ」をモットーから社是とした。そしてこの社是を、アジアをはじめ世界共通語にしたいとも言ってくれている。
創業時より、売上げや利益よりも、お客様への感謝の思いと期待に応えるべく、接客サービスを何よりも重要と私は考え、こだわり続けてきた。更に言うなら、接客サービスは終わりがなく、相当エネルギーのいることでは有るが、だからといって妥協しては経営をする意義がないとすら思っていた。素人が始めた食堂チェーンが、奇跡と言えるほど成長できた理由の一番に来るのは、この「ニコ・キビ・ハキ」であり、このことに強くこだわり続けたからだと確信している。モットーとして私が決めたこの言葉には、感謝、意欲、協調の心を忘れず、目標を追い求めていかねばならないという思いも含まれている。
今、世の中は誰の思いも同様であろうが、厳しい状況に加え、先が見通せない不安感が拭い去れない状況下にある。私達は何としても復活しなければならないのだ。
その為には、個人として、店舗として、会社として、自らが出来ることをこれまで以上にしていかなければならない。常に目標と希望を持ち、一歩一歩着実に向上する。今日からの人生、仕事、経営において右肩上がりを目指し歩むこと。期待をしてくれている実に多くの人々のその期待に応える為に、まずは「ニコ・キビ・ハキ」の実践で生き方を変えてほしい。即効性はなくとも、やり続ければ必ずや人生も経営も良くなるはずだ。良くならない訳がないと確信している。
皆様のご健闘を心よりお祈り致します。
宗次徳二むねつぐとくじ
カレーハウス CoCo壱番屋 創業者
生後まもなく孤児院に預けられ、3歳で「宗次」姓の養父母に引き取られる。養父のギャンブル狂によって各地を転々とし、養父母の離婚の後は養父と2人、生活保護を受ける極貧の少年時代を過ごす。 自ら学費を稼ぎ…
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