仕事柄、私は頻繁に企業経営者とお会いします。
様々な経営者とお会いしていつも感じることは、
経営がうまくいっている会社のトップは、
ほとんど例外なく「話し方がうまい」ということです。
先日お会いした経営者は、私がアメリカに住んでいるときから交流のある方で、
帰国後も時々お会いし、食事を共にしています。私もその方も”美食家”です。
美味しいものを味わうことが大好きな二人ですので、
先日も存分に、1)「食」、そして、2)「会話」を味わいました。
この方は体は小さいのですが、いったん話を始めると、
不思議なことに実際よりも一回り大きく見えます。
体の小さい人がどうして実際よりも大きく見えるのかといいますと、
それは、ご本人の「話し方」「コミュニケーション術」が
頗るダイナミックであるからです。
当然のことですが、いかなる経営者であっても、多くの社員を抱え、
常に右肩上がりの経営をしていくためには、並々ならぬ努力が必要です。
資本主義社会においては、右を見ても左を見ても、
“市場の隙間”を狙う企業が常に”獲物”を狙っています。
市場は、言うなれば資本主義の原理・原則を基盤とする”戦場”です。
その戦場で他の企業体と戦い抜き、自らの会社組織を繁栄させるには、
経営者自身、常に、膨大なエネルギーを注ぐことを余儀なくされます。
経営者には、”組織のトップ”としてそれなりの「力量」「品格」を
備えることが求められますが、その中の一つが「組織の長としての
“話し方”・”コミュニケーション術”」であるということは言うまでもありません。
どこの企業に言っても「トップは話し方がうまい」ということは
周知の事実であるわけです。
業界を問わず、企業のトップは皆、いわば、
企業戦士(社員)を率いる”切り込み隊長役”を演じなければなりません。
トップは常に、「社員の”やる気”を引き出し、営業力を強化する」ことに
全力を尽くさなければなりません。
社員のやる気を引き出すその方法は色々ありますが、
その中で重要な役割を果すものの一つは、
既に述べた「話し方」「コミュニケーション術」であるといえるでしょう。
社員は、しばしば、同僚などに「最近、やる気が出てきましたよ」と話をしますね。
やる気が出てきたのはもちろん結構なことですが、経営者においては、
これとは全く逆の発想法が必要となります。
それは、自分自身がやる気を出すということでなく、
「社員のやる気を引き出す」ということです
(経営者自身がやる気があるのは当然のことですね)。
この、1)「やる気を出す」と、2)「やる気を引き出す」という概念は、
明らかに異なる概念です。
今、このコラムを読むあなたがどのような職位にあろうとも、
日々のビジネスシーンにおいて
「人のやる気を引き出す」というスタンスで話をしたり
コミュニケーションを図ったりするならば、
あなた自身、”ワンランク上のステージ”で
仕事することが可能となるでしょう。
「人のやる気を引き出す話し方」、これは、
かなり”前向き志向の考え方”を備えている人でなければ
実行することは難しいでしょう。
しかし、「様々なビジネスシーンにおいてリーダーシップを執っていきたい」
という願望を持っているビジネスパーソンにおいては、
このような”前向き志向の話し方”を養うということは、
必ず通らなければならない道のりでもあるわけです。
生井利幸なまいとしゆき
生井利幸事務所代表
「ビジネス力」は、決して仕事における業務処理能力のみを指すわけではありません。ビジネス力は、”自己表現力”であり、”人間関係力”そのものです。いい結果を出すビジネスパーソンになるためには、「自分自身を…
ビジネス|人気記事 TOP5
女性に下駄を履かせるとは?~女性活躍推進の現状~
藤井佐和子のコラム 「企業・個人を豊かにするキャリアデザインの考え方」
高齢者が病院に行きすぎてしまう理由
川口雅裕のコラム 「人が育つ会社、育たない会社」
逆境を乗り越えよう
宗次徳二のコラム 「宗次流 独断と偏見の経営哲学」
デジタル化とは何か? そのメリット、デメリットと具体的な事例
久原健司のコラム 「IoT・AIで地方の問題を解決する」
セブ島語学留学が熱い!
大谷由里子のコラム 「大谷由里子の人づくり日記」
講演・セミナーの
ご相談は無料です。
業界21年、実績3万件の中で蓄積してきた
講演会のノウハウを丁寧にご案内いたします。
趣旨・目的、聴講対象者、希望講師や
講師のイメージなど、
お決まりの範囲で構いませんので、
お気軽にご連絡ください。