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2012年01月10日

「生きる」ということは難しい、そして、「働く」ということも難しい

新年明けましておめでとうございます。昨年の2011年3月11日は、我が国観測史上最大規模の東日本大震災が発生し、私たち日本人にとっての2011年は、「自然の驚異」そして「人間の”生”と”死”」について改めて深く考えされられる年となりました。そして、2012年を迎えた今、本稿において改めて「人間の”生”」について考えてみたいと思います。

本来において、「人間が生きる」という行為は、決して当たり前ではない行為。人は、この世に「生」を受け、幼少期を経て教育課程を終了。その後、人は、社会人となり、現実社会で生きていくそのプロセスにおいて様々な困難・辛苦を経験します。

概して、人は、「困難・辛苦を回避したい」と考える傾向にありますが、深い意味で言うならば、困難・辛苦とは、人が、”独立した唯一無二の存在者”として成長をしていく上で必要不可欠な通過点。通常、人は、自分の夢や目標を持ちそれを現実のものとしていくそのプロセスにおいて、例外なくそのすべての人が、何らかの困難・辛苦に直面することになります。

私自身、仕事柄、日々、多くの人々から様々な相談を受けます。その相談内容は、1)「”理想の自分”を実現するには、一体どのような方法で自分を磨いていったらよいのでしょうか」、2)「私は今、・・という問題を抱えていますが、どのように解決していったらよいでしょうか」というような内容です。

概して、人は、年齢・性別・職業等にかかわりなく、自分の人生を生きる上で、常に、何らかの問題・課題を抱えているものです。そして、人は、日々の仕事においても、同じように何らかの問題・課題を抱えながら働いているものです。人が人である以上、「完璧な生き方」「完璧な働き方」を実現することは不可能ですが、それでも、私たち人間は、「理想的自分像」を心の中に描き、「より良く生きる方法」「より良く働く方法」を模索しながら毎日を送っています。

自分自身を磨き抜き、「理想の自分像」に向かって自分を成長させ、自分を仕上げていく人の面前には、常に「鉄の壁」が存在します。鉄の壁に屈することなく、毎日、全力で前に進みその壁を乗り越えたとき、人は、自分自身のステージを高め、より理想に近い境地に到達することができます。しかしその後、またすぐに、人は、またべつの「鉄の壁」を面前とし、その壁の”高さ”・”厚さ”に圧倒されることになります。この時、さらに前に進み「自分を高めたい」と切望する人は、また再び、その鉄の壁を乗り越えようと必死で努力に努力を重ねます。壁に屈することなく努力に努力を重ねた人は、やがてその壁を乗り越えますが、その後も、そうした人の面前には、実に”半永久的に”、新しい「鉄の壁」が現れ続けます。

結局のところ、鉄の壁は、「自分を高めたい」と切望する人においては一生を通して目にする代物ということです。鉄の壁は、簡単な方法で簡単に人生を謳歌したいと考える人には見えないものですが、その一方、「”理想の自分像”を築き上げるために毎日全力で進みたい」と切望し、困難・辛苦を”人生における必要不可欠な糧”と捉えている人の面前には常に存在し続けるものであるわけです。

「”生きる”ということは難しい、そして、”働く”ということも難しい」、・・・・・その難しさを味わい、その難しさを楽しんでしまう人が、しっかりと自己実現を図ることができるのだと私は考えます。

生井利幸

生井利幸

生井利幸なまいとしゆき

生井利幸事務所代表

「ビジネス力」は、決して仕事における業務処理能力のみを指すわけではありません。ビジネス力は、”自己表現力”であり、”人間関係力”そのものです。いい結果を出すビジネスパーソンになるためには、「自分自身を…

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