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2010年11月10日

相手に「感謝の気持ち」を伝えるときは電話に限る

私たちは、毎日のビジネスシーンにおいて、実に様々な相手とコミュニケーションを図ります。例えば、取引企業との打ち合わせ。そうは言っても、異なる企業における担当者同士が打ち合わせを行い、そこで出せる成果については、実に多種多様なものがあるでしょう。

打ち合わせの成果が望ましい成果である・ないに関わらず、担当者は、打ち合わせの後、例えば翌日に、「昨日は、お忙しいところお時間をいただきまして、誠にありがとうございました。このたびは、おかげさまで、…」というように、<相手に対する”感謝の気持ち”を伝えるビジネスマナー>を実践すると、相手との信頼関係をより強固なものとして築くことができます。

今回、読者の皆さんに考えていただきたいことは、このとき、どのような方法で相手に対する感謝の気持ちを伝えるべきか、という問題です。

言うまでもなく、現在、メールは、毎日のビジネスシーンにおいて、取引相手とのコミュニケーションツールとして”一定の市民権”を得ています。日々の業務連絡において必要不可欠の道具となったメール。確かに、メールは便利ではありますが、その反面、”度を越えたメールへの依存”により、私たち現代人は、本来、”生の言葉”として、自分自身の口から発して伝えるべき内容までも、知らず知らずのうちにメールで発信してしまっています。

以上のことを踏まえて、次のことを想像してみてください。取引企業との打ち合わせの後、もし、あなたが、相手から「感謝の印」として何らかの連絡がある場合、メールと電話では、一体どちらのほうが「相手における感謝の心」を”確かな実感”として感じることができるでしょうか。無論、”感じ方”・”捉え方”というものは個人によって様々ではありますが、”通常の常識”で鑑みるならば、「電話」と答える人がほとんどであると想像します。

実際、取引相手企業の担当者本人からメールで「感謝の気持ち」を伝えられても、大抵は、”機械的でビジネスライクな印象”を受けるものです。

その反面、電話で、担当者本人の”生の声”を通して「感謝の言葉」を耳にするならば、その担当者における感謝の心が頗る鮮明に見え、その担当者に対して親近感を感じるばかりでなく、お互いの関係において何らの距離感も感じなくなります。

あなたが今、相手から「感謝の気持ち」を知らされるとき、「メールよりも、電話のほうが相手の感謝の心が見える」と感じるならば、あなた自身のビジネスにおけるやり取りにおいても、「電話」というコミュニケーションツールを大いに活用するべきでしょう。

しかし、今、理屈でそう思っても、実際にそれを実践することは決して簡単ではないでしょう。端的に、「メールは便利で簡単!」という発想法で人間同士のコミュニケーションが図られているこの現代社会において、あえてメールを使うことを回避し、「電話で”感謝の気持ち”を伝える」という行為を実践することは、多くの人々にとって”面倒な行為”であり、それなりにエネルギーを消耗する行為であるに違いありません。

しかし、私はここで明言します。電話で「感謝の気持ち」を伝えることを”自分における日常的なビジネスマナー”とすることができれば、必ずや、近い将来、「あなたにおけるビジネスの行く末」が劇的に変わります。また、それと同時に、より確実に、ビジネスにおけるより強固な人脈を作っていくことも可能となるでしょう。

「相手に”感謝の気持ち”を伝えるときは電話に限る」、今回は是非、このことを、あなたのコミュニケーション哲学の一つとして取り入れてみてください。「電話は面倒!」と考えるのではなく、「電話こそ、ビジネス展開をダイナミックに変貌させる”価値ある道具”である」という”逆発想”を備えてみてください。

生井利幸

生井利幸

生井利幸なまいとしゆき

生井利幸事務所代表

「ビジネス力」は、決して仕事における業務処理能力のみを指すわけではありません。ビジネス力は、”自己表現力”であり、”人間関係力”そのものです。いい結果を出すビジネスパーソンになるためには、「自分自身を…

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