2月からDXについてのコラムを書き始めましたが、DXを支える基本技術としてのクラウドについて書いていないことに気がつきました。
とはいえ、「クラウドとは何か」については皆さんある程度ご存じでしょう。ここでは、DXという視点から見たときのクラウドのメリットについて考えてみたいと思います。
クラウドは、ご存じの通り自社でサーバーを持たずにデータセンターのサーバーを時間借りして利用する形態のことです。こういった形態は昔からありましたが、私は、クラウドの特徴は、「短時間での課金」と「最新技術への対応」そして「迅速さ」にあると考えています。
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- 短時間での課金
- 日本では今でも多くのクラウドサービスが「月額」や「年額」が単位になっていますが、Amazon/Google/Microsoftなど海外系クラウドの課金体系は「分単位」あるいは「秒単位」です。必要なだけ使って、不要になったら使わない、ということが非常に柔軟に行えるため、「ちょっとやってみる」ことのハードルが非常に低くなります。
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- 最新技術への対応
- クラウドサービスに使われている技術は世界でも最先端で、OSやミドルウェアへのセキュリティパッチも最新のものが適用されています。自ら管理しなくとも、最新/最先端の環境を利用することができまるのです。
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- 迅速さ
- 海外系クラウドの利用は契約書では無く、Webサイトからクレジットカードを登録することで開始できます。「使いたい」と思ってから数分で登録が完了し、さらに数分でサーバーを立ち上げることができるわけです。サーバーをコピーして増やすのも、削除するのも一瞬でできます。
「失敗のコスト」を引き下げる
クラウドが持つこれらの特徴を組み合わせると、「失敗のコストが安い」環境を作ることができます。さまざまなアイデアを、思いついた瞬間に試してみることができ、そのためのコストは非常に安価(使う時間によりますが、数円~数十円ということもあるでしょう)なのです。失敗のコストが安ければ、たくさんの試行を積み重ねることができます。
現代において、利用者が求めるサービスを事前に予測することは非常に難しくなっています。そのため、欧米の先進企業が採っているのは「とにかくいろいろ出してみて、反応を見ながら改善していく。駄目ならすぐにやめて、違うものを出す。」という戦略です。
これはまさにDXへのアプローチですが、クラウドを使うことでこれが可能になります。DXはクラウドの利用が大前提となっているのです。
大越章司おおこししょうじ
株式会社アプライド・マーケティング 代表取締役
外資系/国産、ハードウェア/ソフトウェアと、幅広い業種/技術分野で営業/マーケティングを経験。現在は独立してIT企業のマーケティングをお手伝いしています。 様々な業種/技術を経験しているため、IT技…
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