前回、『もはや「様子見」の段階は過ぎ、「どのように活用すべきか」という段階に入っていると言って良いでしょう。』と書きましたが、それでも、「何をしたら良いのかわからない」という方も多いのでは無いでしょうか。必要に迫られているならまだしも、いきなり「これ、何でもできる優れものです。是非使ってみてください。」と言われても、「え?何に使えば良いの?」となるのは仕方ありません。そこで、今回はお客様から伺った具体的な使い方2つをお教えしましょう。
キャッチフレーズを考えて貰う
弊社のお客様で、新規のサービスを立ち上げようとしている会社があり、そのサービスのキャッチフレーズを考えるということになりました。最初は皆で考えて持ち寄ったのですが、どうしても過去に他のサービスに付けたキャッチフレーズと似通ってしまい、なかなか良いアイデアがうまれません。そこで、ChatGPTを活用することにしたのだそうです。
サービスの特徴をいくつか入れ、「クールな感じで」あるいは「衝撃的なキャッチフレーズ」などを出して貰った結果、数十の候補の中から良いものを選ぶことができたそうです。
ブレインストーミングといっても、同じ人間が考えている以上どうしても似通ってしまいますし、個人の発想の枠を越えるのはなかなか難しいです。(それができるのが、偉大なコピーライターの皆さんということになりますが、頼むと非常にお高いですし。。)
その一方で、キャッチフレーズというのは一定の形が決まっていて、使う言葉、使ってはいけない言葉もある程度決まっている、という特徴があります。プロのマーケターでも、過去のフレーズを眺めて新しいものを考える、ということはよくやることです。
そうしてみると、このような課題は生成AIにとってはうってつけの内容と言うこともできます。過去の事例を知っている知識量でいえば、人間はAIにはかないません。その豊富な知識から選択肢を出してもらい、最後は人間が決める、という使い方はAIに非常に向いています。
曲のタイトルを考えて貰う
知り合いの娘さん(音楽大学に在学)が学校の作曲コースの課題で、短い曲を作曲したそうなんですが、それを提出する際にタイトルをどうしたら良いか、悩んでおられました。私は音楽方面にはまったく疎いので、「ChatGPTに聞いてみては?」とアドバイスしたのです。
「夏のイメージ」「青い空、白い雲」のようなキーワードを入れて、「このような曲のタイトルを考えてください」と入力したところ、たちどころに複数の選択肢が表示されたそうです。その中にはあまりピンとくるものがなかったため、「他にありませんか」「10個挙げてください」など、追加で結構な数を出してもらい、その中から決めたということでした。いくらしつこく聞いても、ChatGPTは怒りませんし、うんざりもしません。相談相手としては最適なのではないでしょうか。
以上、2つほどご紹介しましたが、AI活用のイメージは掴めましたでしょうか? 別に、市場予測や経営戦略といった大仰なものを考える必要はありません。日常の「困った」を気軽に相談できる相手として、生成AIは非常に有能なのです。
大越章司おおこししょうじ
株式会社アプライド・マーケティング 代表取締役
外資系/国産、ハードウェア/ソフトウェアと、幅広い業種/技術分野で営業/マーケティングを経験。現在は独立してIT企業のマーケティングをお手伝いしています。 様々な業種/技術を経験しているため、IT技…
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