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2024年11月14日

いよいよ生成AIが検索を置き換えられるようになってきた

ChatGPTがリリースされた直後の2023年3月9日の本コラムで「AI検索に神経を尖らせるGoogle」という記事を書きました。当時、ChatGPTが日本の地上波テレビでも取り上げられるなど、大きな話題になりましたが、実際にChatGPTを使ってみると的外れな回答を返すこともあり「自信たっぷりに嘘をつく」などと揶揄されていた頃です。しかし、Googleは当時から自社の主要ビジネスを脅かす存在として、危機感を持っていたのです。

当時のコラムには、こう記されています。
”しかし、ChatGPTが一般に普及し、精度がどんどん高まっていくとどうなるでしょう? ChatGPTに尋ねれば満足の行く答えが返ってくるということになると、人々は検索をしなくなるかも知れません。そうなれば、Googleのビジネスは大きなダメージを被るというわけです。”

現実のChatGPTにはまだまだ問題もありましたが、Googleなどの先進的企業はこの時点でAI検索が既存の検索にとっての脅威になることを見抜いていました。MicrosoftはChatGPTがリリースされた直後に「ChatGPTと検索エンジンのBingを統合」する計画を発表しましたし、Google自身も研究プロジェクトという形で、Geminiをはじめさまざまなサービス提供を模索しています。

しかし、これまでは検索とAIの連携がどうもしっくりせず、「少し賢い検索」「普通の検索の方が使いやすい」程度の印象に留まっていました。(個人的な感想です)それが、最近になってかなり実用的なサービスが出てきました。個人的にお勧めなのが、Perprexityです。PerprexityはChatGPTと同時期の2022年末にサービスを開始していますが、ここへきて俄然注目を集めています。

その動作はまさに「AI検索」にふさわしいものです。通常の検索では「生成AI 検索エンジン」のようにキーワードを区切って入力するのが一般的です。ここで「生成AIを使った検索エンジンにはどのようなものがありますか」と聞いても、その中のキーワードを拾って結果を返してくるだけで、AI検索とはほど遠い印象を受けます。Perprexityでは、文章を入力すると、それを解析し、質問の意図を理解して検索を行い、その結果見つかった複数のサイトの内容をその場で要約して提示してくれるのです。複数のページを見なくてもそれをまとめてくれるのは非常に便利です。

しかも、この間「生成AIを使った検索エンジンの例を探し出す」「各検索エンジンの特徴や機能をまとめる」といったように、どのような処理を行っているのかをリアルタイムに表示しれくれますから、こちらの意図をきちんと汲み取れているのかどうかを確認できます。また、検索結果をまとめるだけでなく、同時にその根拠になったサイトを表示してくれますから、疑問があればサイトに飛んで内容を直接確認することもできます。日本語のサイトが無ければ、英語のサイトも検索してくれるようですので、いちいち翻訳ソフトを使わなくとも済みます。

私としては「ビジネスに十分使えるAI検索」がやっと出てきた、と考えています。実際に、Googleで検索する頻度が激減しました。Perprexityの成功を受けて、同様のサービスがどんどん出てきていますから、今後も切磋琢磨して、より良いサービスが沢山出てくることでしょう。2025年はとても面白い年になりそうです。

#できれば、有料版をお試し下さい。他のサービスも同じですが、無料版と有料版では回答に結構違いがあります。

大越章司

大越章司

大越章司おおこししょうじ

株式会社アプライド・マーケティング 代表取締役

外資系/国産、ハードウェア/ソフトウェアと、幅広い業種/技術分野で営業/マーケティングを経験。現在は独立してIT企業のマーケティングをお手伝いしています。 様々な業種/技術を経験しているため、IT技…

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