自然災害に振り回された昨年に比べ、今年のお正月は比較的のんびり過ごせたように思います。しかし、今年は経産省が「2025年までにレガシーなシステムをなんとかしないと大変な事になる」として警鐘を鳴らした「2025年の崖」の年。皆さまの会社では、DXは進んでいますか?
そして、ChatGPTが発表されて丸2年。3年目を迎える生成AIの動向から目が離せません。最近ではDXそっちのけでAIに取り組んでいる企業も多い様です。しかし、生成AIとDXは表裏一体の存在です。どちらかではなく、両方を組み合わせて最適な解を求めていくべきでしょう。
生成AIは発表後2年を経て、ますます進化の速度が上がっています。昨年の後半くらいから「AIエージェント」という言葉を目にするようになりました。そして2024年11月に開催されたMicrosoftのIgniteというカンファレンスでは、メインメッセージとして「エージェンティックワールド」が打ち出されました。
エージェントという言葉は、IT業界では以前から使われていました。人間に代わっていろいろな作業を自動で行ってくれる、比較的小さなソフトウェアのことです。毎週1回、PCのバックアップをとってくれるとか、定期的にウイルスのスキャンをしてくれるようなソフトウェアがこれにあたります。そういったエージェントが、AIの力を得てさらに進化するのが2025年だということです。
Microsoftが例として出したのは、たとえば「通訳エージェント」です。オンライン会議などで、日本語で発言すると自動で翻訳して音声合成して英語で話してくれる、というものです。リアルタイムで議事録を作成してくれるエージェントも用意されるそうです。
他には、「セルフサービスエージェント」。交通費精算や各種申請のような社内手続きをサポートしてくれます。何をしたいかを入力すると、AIが社内マニュアルを参照して、どこに何を書くべきか、次に何をすべきかを教えてくれるということです。
こういったエージェントが増え、互いに情報を交換しながら人間をサポートしていく世界をMicrosoftは「エージェンティックワールド」と呼んでいます。出張申請をするとホテルや交通手段の手配まで行ってくれるということになるのかも知れません。今年はAIエージェントの動向から目が離せない年になりそうです。
大越章司おおこししょうじ
株式会社アプライド・マーケティング 代表取締役
外資系/国産、ハードウェア/ソフトウェアと、幅広い業種/技術分野で営業/マーケティングを経験。現在は独立してIT企業のマーケティングをお手伝いしています。 様々な業種/技術を経験しているため、IT技…
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