理論も大切だけど、絶対に「勘」も大切。仕事でも子育てでも「勘を養う」って、すごく大切。でも、この「勘」、勉強したから身につくものじゃない。常にいろんなことを考えていて、好奇心を持って、いろんなことを経験したり勉強して、いろんな人と出会っているうちに、気がついたら「勘」が働くようになっている。だからこそ、いろんなものに好奇心を持って、いろんな経験をして、いろんなことを常に考えていることが大切になる。
それを研修や講演を通して、伝えたいと思っている。
だけど、そんなわたしに対して冷ややかな人もいっぱいいた。「勘だけだから、大谷さん、肝心なところで勝てないんだよ」なんて言葉もよく言われてきた。確かにそれも一理あった。
麻雀をやる人ならよく分かると思うけど、絶対に勘だけでは勝てない。ちゃんと理論を知っていて確率を読める人が勝つ確率は高くなる。
実際、ビジネスでもそうである。良いことを思いついても、勘と勢いだけでは行き詰まる。
かといって、理論だけでも上手く行かない。実際、いくら完璧な事業計画書を書けても、ビジネスがうまく行かない例なんて山ほどある。大阪の第3セクターが良い例である。もっとも、大阪だけじゃない。でも、「よく、あんなに自分に都合のいい理論が組み立てられるんだろう」と、思ってしまう。特に地域活性なんて仕事をしていると、「どうやったら、入場者数をそんな風に見積もれるんだろう?」なんて思える箱物といっぱい出会う。
でも、理論を否定する気はない。実際、上司をくどく時、他人を納得させるのに理論は、必要である。何よりも成功を持続させるのには、必ず理論が必要だとも思っている。でも、「勘」に頼ってきたわたしは、「それは、大谷さんだからだよ」と、かなり否定されてきた。
ところが、最近、何か違う。企業も地方自治体も「やっぱり、勘を磨かなきゃだめだよね」と、言う人が増えてきた。わたしの思い過ごしかなあ…と、思っていたけれど、アメリカから入ってきているマネジメントやマーケティングの本でも、「勘を磨く」ということがよく書かれているし、そんな本が今、売れている。コーチングでも「勘」を大切にする。思わず、「わたしの時代が来たかな?」と、思ってしまう。
もっとも、勘の良いわたしの周囲の人間は、「大谷さん、勘違いしたらあかんでー」と、突っ込んでくれる。でも、「勘磨き」は、わたしの、最近のテーマのひとつである。
勘に理論がくっついたら、絶対に強いに決まっている。そして、その話をすると、理論家のわたしの友人が言った。「それを『仮説』と『検証』って、言うんでしょ。強いのは、当たり前じゃん」なるほど。で、最近、仮説と検証に凝っている。おもしろいことに、これを繰り返していると、どんどん「勘」が磨かれて行く。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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