わたしは、偉そうな講演をしているわけでもなければ、研修をしているわけでもない。ひたすら、「ココロの元気」にこだわっているだけ。なんで、「ココロの元気」かというと、そんなの簡単。自分のココロが元気じゃないのに絶対にいい発想なんて浮かばないし、いいビジネスができるわけもない。何よりも自分のココロが元気じゃないのに、本気で人の面倒なんて見ることができるはずがない。だからこそ、みんなのココロほ元気にしたくて、研修をしているだけ。
かつて、企画会社の社長をしていたわたしは、大好きな企画で食べて行きたかったのに、数年経って、労務・財務・税務・資金繰りという管理が業務になるうちに、ココロの元気をすっかり失ってしまった。自分を慕って入社したはずの部下を何人もつぶしたし、家族にも迷惑をかけた。
そんなわたしを救ってくれたのは、何人かの大切な人からの嬉しい言葉だった。「大谷さんらしく生きろよ」という友人の言葉であったり、「愛してるから安心しろよ」という夫の言葉であったり、「何があってもママが好きだよ」という娘の言葉だったりした。
だからこそ、わたしは、今、「人生って、気持ち次第で、もっと、ステキなものになるよ」ということが伝えたくて、それを気づいてもらうためのツールを作って、研修したり講演したりしている。大多数の人は、「ほんとにココロの元気だね」と、言ってくれる。
でも、時々、「もっと、吉本興業の裏話をおもしろおかしくしてもらえるかと思ったのに」なんて言われて、「わたしは、そんな仕事しているんじゃない」と、どっとブルーになって落ち込んだりしている。
そして、今、わたしの母親を見ていると、本当にココロの元気って大切だと感じている。わたしの父親は、昨年の3月31日に、自動車に乗っていて、飛び出した子供を避けて電柱に追突。そのままICU室に。それからは、入院生活。今も自宅で寝たきりである。意識はあるけれど、何も食べることもできずに、要介護5という状態。母親は、ずっと、父親を介護生活をすることになった。
わたしたち兄弟は、本当に母親の明るさとバイタリティに救われている。わたしたちも弟の嫁たちもみんな仕事がある。たとえ仕事が無くても「あんたが、介護しなさい」なんて押し付けるものでもない。 そんな中で、母親は、父親の介護生活を送っている。そして、救われるのは、彼女の明るさである。「ほんま、要介護5やで。でも、元々要介護3くらいの人やったから、口が利けないだけ可愛いわ」と、笑っている。
食事の最中に、父親が排泄をしても、「ほんまに、人が食べだしたら、出すんやから」と、笑っておしめを取り替える。母親を見ていると、つくづく、ココロの元気って大切だとわたしが考えさせられる。そして、体の元気も祈っている。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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