最近のキーワードが、「ニューノーマル」。
今までの当たり前が当たり前でなくなった。たとえば、コロナ禍で普通に会える人と会えなくなった。
今まで、「お客さんに会いに行くように」と、言っていた営業の講師たちは、「どうすればお客さんと会わずに数字を上げるか」というコンテンツを作らなければならなくなった。
「明るく元気な声で挨拶するように」と、言っていた接遇講師は、大きな声を否定。
「飛沫に気をつけて」と、言わなければならなくなった。
今までのコンテンツが使えなくなった。
「どんなコンテンツにすればいいですか?」と、相談されたら、わたしは、「失礼にならない検温のやり方とかを考えればいい」と、答えている。
「ニューノーマル」の中でのキーワードのひとつに「非接触」がある。
非接触の体温計、タッチパネルでの精算、セルフが増えた。顧客との接点が無ければ、接遇の研修がいらない。すると、接遇研修が不要になる。当たり前のようにあった接遇研修が不要になった。
向かい合わせに食事にすることが当たり前だったレストラン。先日、予約を入れて行くと、ふたりの席が斜めに向かい合わせになるようにセットされていた。
「これからは、これが当たり前になるのかなあ。デートだったら、何か変な感じですよね」と、二人で笑った。
公共交通でのマスクは、当たり前になった。
お客さんの前でマスクをするのが失礼だったはずが、マスクをしていないことが失礼になった。
詰めて座ることが思いやりだったはずが、感覚を空けることが思いやりに変わった。
手渡しの宅配便が置き配になった。
「うがい、手洗い」が、ある学校では、飛沫防止ということで、「うがい禁止」になった。
きっと、まだまだ当たり前が変化するかも。いちいち文句を言っても始まらない。こうなったら、新しい価値観を楽しむしかない。10年後、どうなっているのか想像して、新しい時代を楽しむと決めた。
たぶん、必要な講師も変わる。講師のコンテンツも変わる。時代に乗り遅れないように講師力をどう磨くかを問われる時代になった。まず、世間にアンテナを貼って、どんな未来にしたいかを考えてみたい。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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