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2017年05月01日

自分の目で見る

 海外からの旅行者が増えて「インバウンド」という言葉がさかんに使われるように、
なった一方で旅行社や旅行誌などの編集者と飲むと
「これだけテロのことばかり言われると、本当に海外旅行する人が減ったよなあ」
と、いう話にどうしてもなってしまう。でも、彼らは言う。
「確かに、旅行者は減ったけれど、渡航者は増えてるんだよなあ」
「ビジネス需要は伸びているし、海外旅行のリピーターは、リピートしているんだよなあ」
「そして、リピーターは、ネットで自分で予約するし、自分でネットで情報取るから
旅行雑誌を買ったり、旅行社に来てくれないんだよなあ」

 実際に調べると、日本人のパスポート所有率は、4人にひとり。
この数値は先進7カ国、G7の中で最下位らしい。ちなみに2位はアメリカ。
わたしの周囲にも、海外に行ったことのない人はたくさんいる。
「危ないし・・・」
「向こうで何かあったら家族に迷惑かけるから」
「日本が安心だから」
と、理由は様々。企業がこれだけ「グローバル化」を叫んでいても
まったく気にしていない。それどころか、
「外国人苦手だし・・・」
と、言い出す人もいる。

 つまり、海外に行く人は、どんどん行くし、自分で情報をどんどん取る。
一方で日本人の4人に3人は、海外に行ったことがないということになる。
そして、行ったことのない人ほど、マスコミの情報だけを見て、
「テロが怖い」
「海外は治安が悪い」
「海外は衛生的でない」
などと信じている。だから、わたしが、いくら、インバウンドの講演で
「観光立国世界一はフランスです」
と、話をしても、
「テロの後もですか・・・」
「危険じゃないんですか」
と、信じてくれなかったりする。こうなったら、現地に行って、情報を
取って伝えるしかない。ということで、4月にフランスに行ってきた。

 思った通り、たくさんの観光客。ヴェルサイユ宮殿なんて2時間待ちの
行列。パリからニース行きの飛行機も満席。現地に住む日本人も取材。
これらの写真を撮って、ブログにアップ。現状を伝えるのがわたしの仕事。
確かに、フランスへの日本人観光客は多い時から半減したらしい。
でも、春休みなどは、学生さんたちもたくさん来ていたと現地のガイドさんが教えてくれた。

 警備は厳しくなっている。その分安全だと現地の人は言う。もちろん、
世界中どこにいても100パーセントの安全はない。でも、たいていの国が
受け入れてくれる世界最高クラスのパスポートを持つにもかかわらず、
世界を自分の目で見ないのはもったいない。自分の目で見るからわかる
ことがたくさんあるし、報道や人の噂がどれだけいい加減かも知ることが
できる。
 自分の目で見る楽しさや、自分の目で見る大切さを伝えたい。それが
これからのわたしのテーマのひとつ。

大谷由里子

大谷由里子

大谷由里子おおたにゆりこ

(有)志縁塾 代表取締役

故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…

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