皆さんこんにちは。株式会社カーナープロダクトの横田雅俊です。
今回は、自社の営業力を強化するためにまず何を行なえば良いのかについてお話したいと思います。
不幸なことに、ごく稀ではありますが、飛行機が墜落し大きな事故が起こることがあります。その際、人命救助の後、まず行なわれるのはどんなことだと思いますか?機体の部品を一つ残らず回収することだそうです。
たとえ空中分解してしまって、破片が数十キロに飛び散っている場合でも、膨大な費用と時間をかけて、できる限り機体の回収に努めるのです。
何のためにそのような大変な作業を行なうのでしょうか?二度と同じ事故を起こさないためにそうするのです。貴重な人命をこれ以上失うことのないように、失敗から学び改良を施すのです。このような地道な努力が、これまでの航空技術を支えてきたといっても過言ではありません。事故の原因をパイロットになすりつけて、言い逃れをしようとするのではなく、少しでも改良できる点を探し出すために、多くの労力が用いられてきたのです。
経営者は、営業力を強化する点で、この事実から教訓を学ぶことができます。営業マンが悪い、競合が多すぎる、不景気だと言い訳をするまえに、何をしなければならないかを考える必要があるのです。
「売れない原因はどこにあるのだろうか」
「さらなる成長のために何をしなければならないのだろうか」
「今抱えている問題を解決するために、どのような手を打てばよいのだろうか」
「大惨事をさけるため、何に気をつけ、どう行動すべきだろうか」
「営業力を強化するためにまず何を行なうべきだろうか」
これらのことを考え、現状の問題点を把握し、何を行なうべきかを「知る」必要があるのです。営業は、不確定な要素が多く、「売れる」も「売れない」も時の運、といった考え方をする経営者もいますが、これは間違っています。「売り続ける」ために何を行なうべきか日々考え、改善し続ける必要があるのです。
組織で営業することによって「失敗から学ぶ」ための情報を効果的に集めることができます。一度起こった問題は、もう一度起こる可能性があります。組織で営業し、情報を共有することによって、ミスの繰り返しを避け、事前に問題を回避することができるのです。地道で小さな改善を繰り返すことによって、航空技術が支えられているように、企業経営も「小さな改善」を繰り返すことが、「売り続け」「成長し続ける」ための秘訣なのです。
■「知っている」と「行う」事の違い
完璧な理論や方法でも、行わなければ全く価値ありません。また逆に、完成度が50%程度の戦術でも、行うことによって大きな成果を得ることができるのです。
理論的にも、自分の目から見ても100点満点の戦術や、テクニックでも実践しなければ空論に過ぎません。そこからは、何の利益も生み出されないのです。しかし、例え30%程度しか完成されていない戦術でも、他社に先んじて実践することは、大きな利益とノウハウを生み出すのです。ビジネスでの価値は、行うことによってのみ生み出されるのです。
実行の伴わない「理屈」は死んだものです。「知っている」ことと「行う」事とは全く異なったものなのです。
あなたは、経営や営業に関して熱心に学んできたのではないでしょうか。最新の経営理論や営業戦略、具体的な戦術論やマーケティング、モチベーションのアップの仕方から、営業人材教育にいたるまで、あらゆる分野のビジネス書を読み、研究してきたのではありませんか。学び続けることは、重要なことです。しかし、学んだことを少しずつでも行動に移さなければ、単なる情報としての知識は、やがて薄れ記憶から消え去ってしまうのです。
ダイエットのために購入した、トレーニング機器も使わなければちっとも役に立ちません。意味もなく場所をとるトレーニング機器は、部屋の中からベランダへ移動し、やがて錆び付いて使い物にならなくなってしまうのです。持っているだけでは、何の結果も生み出さないのです。有効な知識や理論も、使うことによって、つまり実践することによってのみ、成果を生み出すことができるのです。「知っている」ことと「行う」事には、天と地ほども大きな差があるのです。
あなたは「知る人」ですか、それとも「行う人」ですか?
横田雅俊よこたまさとし
株式会社カーナープロダクト 代表取締役
<ご本人からのメッセージ> こんにちは。株式会社カーナープロダクトの横田雅俊です。 営業に関係者した講演や研修・セミナーを全国で行なっております。 「利益に直結させる」をモットーに、一方的な…
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