■同じ日に入社しても「売れる営業」と「売れない営業」がうまれるのはなぜか?
皆さんこんにちは。株式会社カーナープロダクトの横田雅俊です。
新人営業マンが入社して早くも3ヶ月が経過しました。そろそろ研修も終わり、実際の営業を始めた頃ではないでしょうか。当社にも、大勢の飛び込み営業マンがやってきます。そうした新人営業マンを見て、毎回思うことがあります。
「この営業マンは5年後、営業マンとして成功しているだろうか?」
同じ日に入社して、同じ条件と環境で営業を行なっても、「売れる営業マン」と「売れない営業マン」がうまれます。「営業はやりがいのある楽しい仕事だ」と感じる人もいれば、「つらい、きびしい」と愚痴ばかりいう営業マンもいます。いったいその違いはどこにあるのでしょうか?
■データで見る新人営業マンのホンネ
当社で実施した「新人営業マン」へのアンケート調査によると、新人営業マンのモチベーションについて興味深い結果が現れました。いくつかのアンケート結果をご紹介しますので是非ご覧ください。
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Q1: 就職活動の段階から「営業職」に就きたいと思っていましたか?
第一希望の企業へ入社できましたか?
【営業職】 YES 20.4% NO 42.8% どちらでもない 36.8%
【企業】 YES 18.8% NO 56.8% どちらでもない 24.4%
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新人営業マンの42.8%は、就職活動の段階では、営業職を希望していませんでした。「どちらでもない」と答えた36.8%を加えると約8割の新人営業マンが元々は営業職を希望していなかったという現実が浮き彫りになったのです。原因としては、希望していた職種では採用されなかったか、入社後、本人の意向に反して「営業職」に配属されてしまったという理由が考えられます。さらに、「希望していた企業へ入社できましたか?」という質問に対して、YESと答えた新人営業マンは、18.8%と圧倒的に少ないのです。実に8割以上が、第一希望の企業へは入社できなかった事になります。結果的には、ほとんどの新人営業マンが、「望まない企業」の、「望まない職種(営業職)」で働いている事になるのです。この事実は考え方や仕事の仕方に大きな影響を与えているに違いありません。社会人生活のスタート時点で、「嫌な仕事をしている」というマイナスな視点を持ってしまっている可能性があるのです。企業として「目的」や「やりがい」をいかに提供できるかを真剣に考える必要があるのです。
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Q2: あなたの会社で実施されている新人教育に「満足」していますか?
YES 45.6% NO 30.4% わからない 24.0%
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新人営業に対する教育の量や質は、十分なものなのでしょうか?また教育を受ける側はどのように感じているのでしょうか? 新人営業マンの45.6%の営業マンが満足していると答えている事から、教育体制が整った企業が比較的多い事がわかります。昨年のデータと比較しても「教育制度に満足している」と答えた新人営業マンの数は、5%程度増加しています。企業側が、「人材の育成」に真剣に取り組むようになった表れでしょう。しかしよく考えると、「NO」もしくは、「わからない(成否の判断がつくほどの理解度ではないと考えられる)」と答えた新人営業マンが半数を超えるという点は、見過ごす事ができません。教育研修を受けている新人営業マンの2人に1人が、会社の教育制度に不満があるか、役立っていないと感じているという事になるからです。しかも「満足していない」と答えた30.4%の営業マンのうち約半数は、すでに「実践」に出ている営業マンだったのです。こうした営業マンは、知識や能力に不安を感じながら、恐々と営業を行っていることになります。本人の学ぶ姿勢が、成長や結果に大きく影響を与える事は間違いありませんが、企業側としてより効果的な教育・トレーニングを徹底して行うべきではないでしょうか。
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Q3: 目標にしたいと思える「上司」や「先輩」がいますか?
YES 34.4% NO 46.0% どちらでもない 19.6%
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新入営業マンが、企画的年齢の近い先輩営業マンや優秀な上司の姿に自分の将来を重ね合わせ、「目標」や「夢」を持つのは良くある事です。入社間もない時期には、会社の全体像や、仕事の流れ、成果を把握できないため、身近な目標の有無は、モチベーションに大きな影響を与えるのです。目標とする信頼できる上司がいれば、悩みや問題も相談できるでしょう。しかし実際には、6割強の新入営業マンが、「目標となる人がいない もしくはどちらでもない」と答えているのです。仕事への魅力ややりがいとは別に、人間関係で幻滅やあきらめを感じてしまっているのでしょうか。考えさせられるアンケート結果となりました。新入社員と接触する事の多い、ミドルマネジメントはこの点で特に注意を払う事が必要です。コミュニケーションを十分に取り、教える側の理論ではなく、「彼ら」の考え方にあわせた、徹底的で、実際的なサポートが求められているのです。
■新人の育成こそ企業の成長のカギ
いかがでしょうか?新人営業マンを育て、伸ばすためには「余分の努力」が必要です。変化の激しい時代に「選ばれる営業」を育てるには、今までどおりの方法だけでは効果が上がらないのです。次号ではどのように営業マンを育てるべきか「営業マン育成の秘訣」を書きたいと思います。
横田雅俊よこたまさとし
株式会社カーナープロダクト 代表取締役
<ご本人からのメッセージ> こんにちは。株式会社カーナープロダクトの横田雅俊です。 営業に関係者した講演や研修・セミナーを全国で行なっております。 「利益に直結させる」をモットーに、一方的な…
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