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2012年04月20日

ぶれない心

 暖かい春が巡ってきた喜びをからだ全体で表すかのように、花々が美しい季節となりました。このコラムをご覧頂いている頃には、満開の桜も葉桜へと変わっている頃でしょう。

 この季節、桜の花を見ていつも思うことがあります。
人間とは、とても勝手なもので、桜の季節になるとその早い開花を望み、その美しさにしばし酔いしれますが、花を落とし、また長い一年を待つ姿になった時、その存在を気にかけることがありません。

 でも桜は偉いものです。美しい花を開くのはほんの数日間だけであっても、人が見ていようが見ていまいが、愚痴もこぼさず大自然の摂理に身をゆだね、夏の過酷な暑さにも、寒風にも耐え、冷たい雪をかぶりながら淡々と厳しさに耐え、春を待ちます。
その一年間の様々な努力や忍耐があったからこそ、その美しさ、華やかさを醸し出し、人の心を潤し、癒すことができるように思います。

 人の歩みもまた同じではないでしょうか。
新学期をむかえ新しい世界に入っていった人たちも多いことと思います。緊張、不安そして様々な価値観を持った人たちがそこにはいます。尊敬できる人、また反面教師にしたいと思う人、そういう人たちが色々存在するのが社会でもあります。
そういう中で、どうか心を折ることなく、自分の心を大切に、自分を信じて大きく育って欲しい。そして、大きく歩みを進めて欲しいと思います。
 
 人生の中で、花を咲かせる時期は人それぞれで、その輝きは努力と忍耐の末にあります。焦ることなく、じっと耐え、こつこつと努力を重ねながら、必ず咲くことを信じ自分の咲く時期を待つことが大切なように思います。着々と力を蓄えておくことで、自分にしか咲かせることができない花をひらくことができます。
 大人は、今まで生きてきた歩みを宝とし、どんな時も下を向かず上を向いて歩みを進めて欲しい。そして、子どもたちには、自分の道を切り開いていける力を育んでいくことが大切に思います。己の足と力で歩みを進めてきた人ほど本当に強いものはありません。自分を信じどんな時もぶれることがない一本の太い幹を持っていることが大切です。
 毎年、古木に美しい花を咲かせ、あたり一面を明るく輝かせながらけんめいに咲く桜の花のように、努力を重ねながらも前を向いて歩みを進める人には必ず花開く時期がきます。それは歳を重ねても、それぞれに花はひらきます。
くさらず、へこまずどんな時も前を向いて今年も歩みを進めて行きたいものです。

春日美奈子

春日美奈子

春日美奈子かすがみなこ

フリージャーナリスト

國學院大學大学院法律研究科法律学専攻修士課程修了。報道畑25年の経験を生かし、少年院や教護院(現・児童自立支援施設)での実習を通し、常に現場の”今”や”生の声”を大切にして、少年問題に取り組んでいる。

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