「うちの子片づけができなくて…」という悩みをよく聞きます。これについては、子どもが簡単に片づけられる環境を親が作ってあげることが大切です。
いわゆる簡単収納やワンタッチ収納というものです。でも、親は無意識のうちに「自分の物は自分で片づけるのが当たり前」と思っているので、そのような手助けをする人は意外と少ないようです。
私は、教師時代に家庭訪問した家で、簡単収納のちょっとしたアイデアを見たことがあります。
その子の部屋は押し入れに3つの大きな収納箱が置いてあって、そこにおもちゃやスポーツ用品などを入れるようになっていました。そして、押し入れの引き戸は全部取り外してありました。
お母さんが言うには、引き戸を開けたり閉めたりするのが面倒で片づけをしないことがあるので、「いっそのこと全部取り外そう」ということになったそうです。
これだけで、以前より片づけがしやすくなって、子どもには好評とのことでした。
ただ、見た目がよくないので、親としてはせめてカーテンで隠したいという気持ちもあるとのことでした。
でも、カーテンを付けただけでまた片づけが面倒になる可能性があるので、どうしようかと考え中とのことでした。
別の家では、大きな箱の下にキャスターが付いていて、重い物を入れても動かしやすくなっていました。
その家では、子どものベッドの下にも引き出し型の収納用具を入れてあって、出した物が簡単にしまえるようになっていました。
「片づけができない」とただ嘆いていたり叱ったりしても意味はありません。これらの例のように、親にできる手助けをしてあげることが大切です。そうすれば叱る回数が減るはずです。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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